■マニュアルを本にすればベストセラー必至か

 イベント会社関係者は、八木の営業マニュアルをこう絶賛する。

「所属タレントの数が多い吉本では、1人のマネージャーが5~6組の売れっ子芸人を担当するのもざらです。そのため、すべての現場にマネージャーが同行するわけではありません。出演番組を担当する放送作家がマネージャー代わりになることも少なくないため、主催者側の不満を作家に伝えることも多々あります」

 やる気がなかったり、苦情が出た芸人は次回以降キャスティング候補から名前が消えることも珍しくはなく、過去にはマネージャーではなく、放送作家が相手だからと現場で偉そうな態度を取った芸人の営業仕事が激減したこともあるという。

「吉本芸人だけでなく、八木さんがNG項目にあげたような行動をする人はイベンター会社の間でも悪評が共有されます。そのため、よほど集客力があるタレントでない限り呼ばれなくなりますよ」(前同)

 徹底した営業マニュアルが評価され、番組で共演していた人気お笑いコンビ・鬼越トマホークのほか、千原ジュニア(49)もYouTubeで紹介して絶賛するなど、その営業マニュアルが芸人間でも注目を集めている八木。

「天然キャラと一発ギャグのイメージが強いですが、名門・立命館大学出身で2級ファイナンシャル・プランニング技能士の資格を持つなど知的な一面も。八木さんが完成させた営業マニュアルは、一般の会社員にとっても役立つ部分は少なくはないはず。

“本を出せばベストセラーになるのでは?”と話す出版関係者も多くいるようです。トークもうまいですし、当意即妙な受け答えが求められる営業で、無双している八木さんをキャスティングしたいテレビマンも増えている。ただ、営業仕事のスケジュールがかなりに先まで埋まっているため、起用したくてもできない状況なんだとか」(前出の放送作家)

 世間的にはテレビから消えた……というイメージの八木。だが、地上波で活躍を見せる相方・高橋に匹敵するほどの売れっ子であるのは、知られざる事実のようだ。