■ラノベ感が強すぎる?
「恋愛要素については意図的なものだったのでしょうが、そのせいで従来の大奥に比べ、重厚さが欠けてしまったのは確かです。宣伝のため、令和版の放送開始に先駆け、平成版『大奥』をハッピーアワー枠(午後1時50分~3時45分)で再放送していましたが(関東ローカル)、視聴者はつい比べてしまい、逆効果になっているようです。
また、史実の改変についても、ストーリーを盛り上げるため、あえてなのでしょうが、ちょっとやりすぎです。登場人物の人となりが、自分が知っているものとかなり違うので、どうしても違和感を覚えてしまう。安田顕の怪演も、視聴者の指摘にもあるように、“異世界もののラノベみ”を増してしまっています」(ドラマライター/ヤマカワ)
令和版『大奥』は、“あえての狙い”が空振りになっているようだ。それでも明るい話題はある。X上に《貫禄があって優しさもあって落ち着いていてとても良い》《上様に対抗心を持ちながらも、気品の良さが滲み出て、とても良い定信くんに仕上がってる》などの声がある、貴族キャラで人気のSnow Man宮舘涼の演技だ。初の連続ドラマ出演だが、作品にうまくハマッているようで、今後が期待できる。
今後は家治と田沼の確執が本格化しそうだが、いっそ、恋愛展開に振り切った『大奥』にして、倫子、家治、定信のドロドロの三角関係を描いたほうが、盛り上がりを取り戻せるかもしれない。