■優しすぎる渡辺翔太

 また、2月9日放送の『オオカミ少年』(同局系/金曜夜7時)の「ハマダ歌謡祭」にゲスト出演したときのこと。公式YouTubeで公開された収録後コメントで、SixTONES田中樹(28)に、そろそろ渡辺ではなく、ラウールか目黒に出てほしいとイジられると、「リアルじゃん」と苦笑いしつつ、自分から2人にオファーしておくとコメントした。

 バラエティとして番組が成立するよう、イジられてはいるものの、気持ち的にはギリギリ状態なのか、『それスノ』では上手い返しができず、『オオカミ少年』では笑顔も消えていた渡辺。ボケが得意な向井康二(29)なら、うまく返したりキレたりと、イジられ役でも存在感を発揮しそうだが、渡辺はそこまで開き直れていないのだろう。

“渡辺イジり”が『それスノ』で目立ち始めたのは、美容のために“不老不死の食材”を探す企画からだと思われる。そのときは“ビビリクレーマー”というキャラを見せて笑いを誘っていたが、それはあくまで番組側からの要請。本人は受け止めきれずに、どこか無理をしてたのかもしれない。

 バラエティ的には分かりやすいキャラは必要だが、渡辺の場合は根が優しいだけに、見ている方も少し違和感を感じることも。“いい人”だけでやっていければいいのだが、それでは個性豊かなメンバーの中で埋もれてしまう。渡辺のことを思うと、これは悩ましい問題だ。(芸能ライター/坂上五郎)