■後半は切ない物語になるのか

 また、《渚と市郎がキスしようとしたら、ビリビリってなったのは血縁関係があるから? 映画『バックトゥザフューチャー』でも、過去に行った息子が若い頃の母親に惚れられるみたいなのがあったな》《渚ちゃんは市郎の孫で確定かな? この時代の市郎は亡くなってる?》など、市郎と渚の関係など、今後を考察する声も出てきた。

 昭和と令和の価値観の違いからくる、ドタバタ劇に注目が集まりがちだが、市郎(阿部)と渚(仲)をめぐる人間関係が、今後の展開の鍵になりそうだ。

「視聴者の指摘どおり、渚は純子(河合)の子、つまり市郎の孫なのではないでしょうか。渚は、母親が1995年の阪神淡路大震災の年に亡くなったと言っていました。純子が渚の母親なら、ドラマ内で86年に17歳の純子は、26歳で亡くなったことになります。仮に渚がその前年、94年に生まれていれば今は30歳となり、時系列的な辻褄は合います」(ドラマライター/ヤマカワ)

 第3話のラストで渚が市郎にキスしようとするなど、2人は惹かれはじめているが、そうなると、タイムパラドックス(過去の歴史を改変することによって生じる逆説の総称)的に問題が起こりそうだ。

「ドラマの中盤から後半にかけては、市郎、純子、渚と、純子が恋をしている“ムッチョ先輩”こと秋津(磯村/2役)を巻き込んだ、親子の話になっていくでしょう。ポイントになるのが、純子が95年に死ぬのが分かっていること。このエピソードが描かれると、純子役の河合優実の演技が好評なだけに、かなり切ない内容になりそうです」(前同)

 前半はドタバタ展開が話題になったが、今後は親子の話がメインになりそうな『不適切にもほどがある!』。練りに練った構成や伏線が人気の宮藤官九郎が、どんな仕掛けで楽しませてくれるのか、今後も注目だ。