■“全く新しい青春ドラマ”にしすぎた?
「良く言えば、分かりやすい内容なのですが、悪くいうと薄味。それは、高校生が社会を変えるという大雑把な目標。ありきたりで都合の良すぎるトリック。マルスの各キャラの判で押したようなパターン化した演技。ゴールデン帯のドラマとしては、物足りないというのが正直なところです」(ドラマライター/ヤマカワ)
脚本も監督もヒット作を手掛けたベテランのはず。なぜこうなったのか。
「公式サイトに、“全く新しい青春ドラマ”、“令和に生きる若者たちの《群像劇》でもある今作”などとあり、T層(13~19歳)をかなり意識していると思われます。分かりやすさを前に出すことで、あまりドラマを見ないであろうT層にアピールしようとしたのでしょうが、ちょっとやりすぎたのかもしれません」(前同)
道枝は最近の主演作は『金田一少年の事件簿』(日本テレビ系)、『マイ・セカンド・アオハル』(TBS系)と、視聴率が物足りないものに終わっている。人生で初めて髪を金髪に染め上げ、爽やか系から謎多きダーク系へと、イメージをガラリと変えての本作は、重要な作品になるはずだったが、期待外れに終わってしまいそうだ。
「それでも、次回で第1部が完結し、物語は第2部に入っていきます。本筋である、國見(江口)との宿命の対決が本格派するうえ、裏切り者の正体も明らかになるので、これまでにない展開に期待できるかもしれません。もうちょっと早く第1部を終わらせたほうがよかったかもしれませんね」(同)
道枝のアクション、サスペンス要素の盛り上がりなどで、終盤戦の巻き返しとなるか注目したい。