■宇都宮、浜松、宮崎――それぞれの特徴

 一方の宇都宮。“餃子参謀本部”の同市観光交流課は、発表日の朝8時半に職員が集まりその結果に固唾をのんでいたが、3位だと分かると、思わず「あ~」とため息が漏れたという。

 持ち帰りの浜松に対し、「宇都宮は店で食べる餃子ですからね。餃子像もある宇都宮駅前には餃子店が立ち並び、今や日本人だけでなく外国人観光客も多く来ます。市主催の『餃子祭り』には20万人、東京や横浜などで開催される出張版も10万人は訪れています」(宇都宮市観光交流課)

 各都市の思いは餃子並みにアツアツだが、肝心の餃子の違いは、どうだろうか。

「宇都宮餃子は焼き・蒸し・揚げの三拍子がそろっている他、ねっとりしてボリュームたっぷり。浜松は餡に野菜が多めで、モヤシをつけたりと、あっさりしています。宮崎は具材のほぼ全部を地元で賄えることもあり、新鮮で安いのが特徴です」(グルメライター)

 前出の塚田氏が、うまさの秘訣を解説する。

「3都市の餃子店でいろいろと食べ比べましたが、互いに切磋琢磨してるだけに他の地域の餃子よりおいしかったですね」

 餃子は餡にタンパク質と脂質、皮には炭水化物と三拍子そろった完全栄養食。おいしくて体に優しい“餃子戦争”の行方を見守りたい。