■クドカンからも「脚本のイメージを100%体現してくれる」と信頼されている

  宮藤氏は自分の作品に同じ俳優を何度も起用する傾向にあるが、錦戸のことも気に入っているようだ。

 2016年10月期放送の連続ドラマ『ごめんね青春!』(TBS系)で錦戸は主演を務めたが、宮藤氏と何度もタッグを組んでいるTBSの磯山晶プロデューサーは「(主人公を演じるのは)錦戸君って(宮藤氏が)即答で言ったんだよ」と、ドラマ公式サイトでコメント。

 それから7年近くを経て今回、『ふてほど』に錦戸が起用された際も、磯山プロデューサーは宮藤氏が錦戸を信頼していることが分かるコメントを寄せている。

「宮藤さんと私の間では、脚本のイメージを100%体現してくれる信頼できる存在です」(錦戸の出演発表時のコメント)

「クドカン作品特有の強烈なインパクトのある演技から、映画『コットンテール』のナチュラルで本当に身近にいそうな“普通の人”を演じきる演技力。もはや、人気の“辞めジャニ”ではなく、純粋に役者として実力を評価されていますよね。リリーさんやクドカンからの高評価がその証拠でしょう。それは、辞めジャニの先輩の草なぎ剛さん(49)や、同世代の山下智久さん(38)と同じです。

 特に山下さんは放送中の『正直不動産2』(NHK)や、4月クールに錦戸さんと同じフジテレビで『ブルーモーメント』の主演が控えているなど、勢いが増していますね」

※画像は『ブルーモーメント』の公式X『@bluemoment_cx』より

 錦戸と山下は、退所の仕方が強引だったこと、そして業界に強くあったジャニーズ事務所への忖度から地上波番組になかなか出られない状況となっていたが、ジャニー喜多川氏(享年87)の加害問題を経て、忖度は消滅。

 フジテレビの場合、4月の改編で旧ジャニーズの番組が4つ終了していること、錦戸と山下が4月期のドラマに起用されていることからも、今後は“辞めジャニ”の起用が活発化すると考えられている。

 芸能プロ関係者は言う。

「4月期のドラマでいきなり主演を張る山下さんの人気、パワーは凄いですが、ここ最近の注目度、上昇度という点では錦戸さんの方が勝っている印象もある。『離婚しようよ』以降、自身の腕で評価と人気を再度獲得してきた錦戸さんは、これから大活躍する辞めジャニの本命と言えるのかもしれませんね」

 俳優として評価を上げ続ける錦戸。次に狙うのは、2019年1月クールの『トレース』(フジテレビ系)以来の主演作か。