日本の物流・経済を支えている、トラック運転手(通称・トラッカー)。彼らが今、窮地に立たされている。
そう指摘するのは、元トラッカーで、『トラックドライバーにも言わせて』(新潮社)の著者でもあるライターの橋本愛喜氏だ。
「昭和の時代は、トラッカーは長時間労働だけど稼げる人気の職業でした。しかし、たび重なる労働条件の改定で賃金が減少。労働者離れが起きて、深刻な人手不足に陥っているんです」
この4月からは時間外労働の上限規制が適用されるため、ますます深刻な事態を招く。いわゆる「2024年問題」である。
また、トラッカーの業務は過酷なことも数々ある。
「特に、荷物を受け取る際の順番待ちや積み降ろしなどの“荷待ち・荷役”が、大きな負担になっています。相手方の都合などで、トイレがない路上で21時間も待機したというケースもあったりと、長時間労働の原因になっています」(前同)
今回は70人以上ものトラッカーたちへのアンケートで、その実情を調査。トラッカーの魅力として、「地方の名物が食べられること」(生鮮食品を運ぶ石戸さん)が多数挙がったことから、彼らが愛する必食グルメをリストアップ。日本列島を縦断する各地のグルメを紹介しよう。
まずは、東北地方。青森県でトラッカーと農業の二刀流で働く、堀川喜久彦さん(47)が教えてくれたのは、『十和田ドライブイン』(青森県)の牛バラ定食だ。
「牛バラ肉とタマネギを、しょうゆダレで炒めた、ご当地グルメ“十和田バラ焼き”は、スタミナ満点ですね」(グラビア編集者)