■中国・四国地方は貝汁をプッシュ

「山梨県と静岡県の県境山間部にある食堂です。店を一人で切り盛りする名物おかあさんがいて、彼女を慕って通うトラッカーも多いですね」

 同店は中華そばをメインにした“まんぷくセット”が有名だというが、前出の青木さんは、からあげ定食を推す。

「ジューシーな鶏肉をしょうゆベースのカリッとした衣で包み、本当にうまい! まんぷくセットにも、からあげが2個ついてきますが、お皿に山盛りの、からあげ定食のほうを食べてもらいたいです」(前同)

 また、中部地方のトラッカーから投票を集めたのが、『日光橋食堂』(愛知県)のスタミナ定食だ。

「豚肉とニンニクの芽、タマネギを濃厚なみそダレで炒めたスタミナ焼きがおかずで、山盛りごはんをいただく。まさに働く男の飯です。スタミナ焼きにモチモチの太麺を加えたスタミナやきそば定食は、ボリューム超満点」(同)

 そして、近畿地方からは、『大遠会館まぐろレストラン』(三重県)のまぐろ刺身定食が選ばれた。推薦者は、トラッカー歴23年のベテラン、丸若商店さん(41)。

「マグロの遠洋漁業の漁師さんの宿泊施設兼食堂として創業した店で、新鮮なマグロが安く食べられると評判。特に、新鮮なキハダマグロの切り身が売りの定食はコスパ抜群です」(前出のグルメライター)

 中国・四国地方は、昭和のトラッカーが愛してやまない『ドライブインみちしお』(山口県)の貝汁。

「みそベースのだしにアサリなどの貝類が山盛りに入った名物料理で、滋味深く、運転で疲れた体に染みるんです」(前出の橋本氏)

 また、同店は、料理だけでなく施設も魅力的。

「健康ランドが併設されていて、貝汁を食べて風呂に入って仮眠を取るのが、昭和のトラック野郎の定番でした。昭和の最盛期には、駐車場に大型トラックが100台ほど並んで、圧巻でしたよ」(前出の青木さん)