■大将「厨房で死ねたら本望だね」

 真っ暗なうちから毎日一人で仕込みに励む「丸鶴」(東京都板橋区大山)の大将。息子は元ホストでタレントの城咲仁さんだ。

 大将は言う。

「今度値上げする時はやめる時。町中華は贅沢品じゃない。庶民の食事であり楽しみでしょう。だから値上げはできない。かといって手を抜いちゃこの商売はオシマイ。そんなこともあり、オレは2回厨房で倒れて脳梗塞も7回やって右手には麻痺もある。厨房で死ねたら本望だね」

「丸鶴」の対象 撮影:『黙飯』スタッフ

■米と肉の比率は1:1驚異の肉ゴロゴロチャーハン

撮影:『黙飯』スタッフ

 チャーハンには大きな角切りのチャーシューがこれでもかと載せられている。チャーシューが1日に45キロ消費されるというのもうなづける。

 常連客はこう話す。

「肉の大きさが半端ない。米よりも肉のほうが多いんじゃないかってレベルです。その上にたっぷりとびっこが乗ってるから、かなり満足感もあります」

 と言われるとび子チャーハン、レタスチャーハンも大人気だという。

とび子チャーハン 撮影:『黙飯』スタッフ

 大将が命を燃やして作るチャーハンに勇気をもらうべし――。

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 このほかのチャーハンの名店も書籍には多数掲載されているという。これは食らいに行くしかなさそうだ。

『黙飯 男のグルメガイド』(双葉社)

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