■世田谷区の喫煙所には“防犯カメラで監視”

 周辺で働く人々からは同情の声も上がる楽天本社の喫煙事情。そんな事情とは裏腹に、世田谷区が管理する2つの喫煙所「B」と「C」の“警告”はより強め。ライズ・楽天両名義で喫煙はブース内で行なうこと、また喫煙所は防犯カメラで監視していることが明記されているほか、区名義で「午前7時30分から8時30分までは登校時間のため、こちらでの喫煙はご遠慮ください」との表示が日英両言語でなされている。

楽天本社からすぐ近くにある路面の喫煙エリア 撮影/編集部

 喫煙所「B」と「C」を管理する世田谷区・環境保全課長の野元さんは、区からの注意表記について、「どういった経緯で掲出に至ったかという記録は残っていない」としながらも、「そもそも二子玉川ライズエリアは新しく作った街で、喫煙所の設置にあたっても各所と協議しながら進めています。近くに小学校もあるので、最初からそうした(受動喫煙防止の)要望があったのでは」と話す。

 二子玉川駅周辺には、楽天本社が位置する場所と反対側にも、区が運営する喫煙所「D」が設けられている。野元さんが、世田谷区の喫煙所事情について説明する。

「主要な鉄道駅には喫煙所を設置しています。本来、分煙という観点から各駅に喫煙所はあるといいのですが、駅前で土地を確保するのはなかなか難しいというのが実情です。二子玉川は新しい街なので喫煙所を作りやすかったという背景はあり、区としては駅周辺に3か所を設置しているので、ある程度、分散されているのかなと思います」

 楽天に対し、公共の喫煙所において注意表示をする理由や、社内の喫煙所の有無について問い合わせたところ、広報部からの回答は「当該施設については当社で直接管理するものではありませんので、詳細の回答は控えさせていただきます。当社では従来より施設管理者と適宜連携しており、必要に応じて協力を行っております」とのことだった。

 現在、楽天本社付近で同社従業員の喫煙マナーが問題視されているわけではない。しかしながら、本社近くの喫煙所に張り出された1枚の紙がさまざまな憶測を呼んでしまっているのもまた事実。

 楽天が展開する楽天市場や楽天生命保険といった各種サービスではペーパーレス化が進んでいる。本社の足元に張り出されたこの強い文言が書かれた紙を、三木谷氏はどう見ているのだろうか――。