■英語で表記された“楽天社員だけのものではない”

 ニコタマの雰囲気をも一変させた楽天従業員の存在。移転してきて来年で10年となる。そんな楽天本社の横には、二子玉川ライズのショッピングセンターがある。

 楽天本社と通路を挟む形となるショッピングセンターの2階には広々とした喫煙所があり、本社からなら“秒で”いける距離。ここを喫煙所「A」とすると、喫煙所「A」にも楽天と二子玉川ライズの両名義でわざわざ「どなたでもご利用いただけます」という張り紙が掲出されている。英語では「楽天従業員だけのものではない」、さらに楽天従業員向けには「利用を11時から14時まで」という時間制限を設ける徹底ぶりだ。

楽天は2010年から社内公用語を「英語」にしている 撮影/編集部

 その他、楽天本社近くには、本社から近い順に喫煙所「B」と喫煙所「C」の2か所があり、こちらは世田谷区の管轄だ。直近で、前述のようにXで話題になったのは喫煙所「C」のほうだった。それぞれ、どんな状況になっているのか、ある平日の午後、足を運んでみた。

建物図のうち、右下のグレーになっている正方形が楽天本社の入るエリア 撮影/編集部

 現地で見ていると、休憩時間の昼時になると、楽天本社からすぐの喫煙所「A」と喫煙所「B」には続々と楽天従業員が集まってくる。厳しい注意書きのかいあってか、喫煙所の中がいっぱいになると、皆きちんと列を作って順番待ちをしていた。ライズ内のショップで働いているという女性スタッフは、

「楽天さんは従業員の数が多いのに、自社内で吸えるところがないみたいで……。注意書きは楽天本社が移転してきて早々に張られたようです。需要と供給の問題だから、外の喫煙所に自然と楽天従業員の方が多くなるのは仕方ない部分もあると思うけど、社内で一服できないのはかわいそうな気もします」

 と従業員に同情する。