■専門家が教える子どものスマホ課金を防ぐための「鉄則」

 子どもによるスマホゲームへの高額課金。その原因は子どもだけにあるわけではないというわけだ。だが、「スマホのことはイマイチわからない」「操作が苦手」という方もいることだろう。そんな非スマホネイティブ世代である親世代へと向けて、前出の三上氏が子どものスマホゲームでのま高額課金を防ぐための鉄則を話す。

「まず、子どもに親のスマホを触らせては絶対にダメなんです。そして、古いスマホを譲り渡す際にも必ず、初期化をした上でクレジットカード情報などは消去してください」(三上氏)

 ついつい、騒ぐ子どもを落ち着かせるのに親が自身のスマホを渡してしまうのはよくあるケースだろうが、鉄則としてはそれがダメだという。また、三上氏は、親のスマホで子どものスマホを監視する機能について語る。

「ペアレンタルコントロール機能というものがあります。これを使えば親が子どものスマホの利用状況をチェックできます。万が一、子どもがスマホゲーム内で課金をしようとしても、親が自身のスマホ上で承諾ボタンを押さなければゲームへの課金は成立しません」(前同)

 しかし、このような対策だけでは十分ではない、と三上氏は指摘する。

「スマホゲームへの課金方法はプリペイドカードを使うなど別の方法もあります。またネット上には情報はたくさんありますし、親に“課金は禁止”と言われればやりたくなるのが子どもというもの。お金にかかわることですので最後は家族間でしっかり話し合い“なぜ、課金はダメなのか?”“月に課金は1000円まで”などといった形でルール決めを行なうこと。子どものマネーリテラシーを高めることが一番大切です」

 自身のクレジットカードに高額請求が来た際は、時すでに遅し。決済がなされた以上、基本的にゲーム運営会社が返金措置へと応じる可能性は低いという。「子どもにスマホを渡しただけなのに……」と嘆くことにならないようご用心を。

三上洋
東京都世田谷区出身、1965年生まれ。都立戸山高校、東洋大学社会学部卒業。テレビ番組制作会社を経て、1995年からフリーライター・ITジャーナリストとして活動。文教大学情報学部非常勤講師
専門ジャンルは、セキュリティ、ネット事件、スマートフォン、Ustreamなどのネット動画、携帯料金・クレジットカードポイント。
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