■ファンタジーはキャスティングが難しい

 地上波連ドラのファンタジー物で海洋生物と聞くと、石原さとみ(37)と綾野剛(42)が共演した、21年4月期の『恋はDeepに(こいぷに)』(日本テレビ系)を思い出す。ヒロインの正体が人魚という設定に賛否の声が分かれ、当時、視聴率が低迷して爆死と言われたが、『Eye Love You』はしっかり成功を収めている。

「『こいぷに』爆死の原因のひとつがキャスティングミスです。メインの石原も綾野も、演技力は申し分ないながら、もっと落ち着いた内容が似合う年齢、キャリアでした。その2人がファンタジーを演じるには、どうにも違和感があったんです」(ドラマライター/ヤマカワ)

 たしかに、今期ドラマの話題作『君が心をくれたから』(TBS系)も、恋人の命を救う奇跡のため、自分の心(五感)を差し出すというファンタジーだが、主演の永野芽郁(24)の年齢、雰囲気なら、不自然な感じはない。

「やはり、若くキラキラした演者でないと、現実からかけ離れたファンタジーは違和感が出てしまいます。そこでいくと、韓ドラ若手俳優のヒョン・ジョプのキラキラぶりは、ファンタジーに違和感があるどころか、どハマリです。ヒロインにグイグイいく感じは非現実的ですが、うまくハマッているし、キャスティングの勝利でしょう」(前同、ヤマカワ)

 3月20日に渋谷で開催される番組ファンミーティングは、当日チケットは即完売。韓国でもヒョンジョプの人気が話題になっていて、『私の夫と結婚して』などで知られる俳優、ハ・ドグォン(47)がバラエティ番組で、「日本列島でヨン様の後を継いでヒョプ様になるとは思わなかった」などと、嫉妬混じりで称賛していたという。日本で多くのファンを獲得した、ヒョンジョプの今後に期待したい。