新生活のスタートとともに、歓迎会シーズンがやってくる。歓迎会は文字通り先輩や上司が新入社員を歓迎してくれる会だが、たとえ歓迎される側だとしても、「苦手」「参加したくない」と、本音では感じている人もいるだろう。しかし、それでも断れないのが歓迎会。なんとかうまくサバイブするコツはないものか――。

 日本最大の広告代理店・電通に大学院卒業後入社した元電通マンで、2023年5月に公開したnoteの記事が反響を呼び、24年2月28日に初の著書『ビジネス会食 完全攻略マニュアル』(ダイヤモンド社)を出版したyuuu(ユウ)氏に、「歓迎会攻略法」を教えてもらった。

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 yuuu氏は新卒で電通に入社。当初はあまりに仕事ができないため、競合代理店である「博報堂の回し者」と呼ばれるほどのポンコツ社員だったという。お酒も弱く、会食は大の苦手。ビジネス上の付き合いで向かったカラオケも苦手のあまり、その場から脱走したことがあるほど。しかし、月に最大28回もの会食に全力で臨むようになり、結果、社内外から信頼を得られるようになったという。それを機にビジネス人生も好転し始めたそうだ。

 前述の著書の中でyuuu氏は、ビジネス会食の極意を「想像力と確固たる意志」と記し、「すべての公的な食事会には目的がある。目的志向で用意を進めよう」と述べている。この本では、“幹事”目線での会食設定ノウハウが凝縮されているというが、実は「参加する側」にとってこそ勉強になるという。

 yuuu氏によれば、会食はたとえ参加する側だとしても、「歓迎会の目的を考えたうえで想像力を働かせ、自分なりの意志を持って会に臨むか否か」で、その後、得るものが大きく変わってくるというのである。