■亀梨和也の評価は?
亀梨の家治役での抑制された演技は、宮舘と逆で物足りなさを感じた。しかし、逆に言うとそれは亀梨の個性でもある。春ドラマでは、石原さとみ(37)主演のサスペンスラブストーリー『Destiny』(テレビ朝日系)に、主人公の初恋の相手役で出演する。暗いトーンのある今度の役はうまくハマりそうで、亀梨も俳優として十分生き残れるだろう。
また、『先生さようなら』(日本テレビ系)で連続ドラ初単独主演を果たした、Snow Man・渡辺翔太(31)にも期待したい。本作は、過去と現代の恋が輪廻し交錯する、明るくも切ない学園ラブストーリー。渡辺は、27歳の美術教師・“田邑先生”と、7歳上の国語教師に恋する17歳の高校生・”田邑くん”の二役を演じた。
本作は演技経験の浅いキャストが多く、演技よりも推しタレントを楽しむための、いわゆるアイドルドラマ。渡辺本人の演技も物足りなかったが、視聴者に何が求められているかを、ちゃんと理解して表現していた。まだプライム枠では力不足だろうが、深夜枠であれば活躍できるだろう。
冬ドラマでは宮舘涼太が目立っていて、『大奥』のスピンオフ配信ドラマ『大奥~定信の恋~』(FOD)で、単独初主演を飾ることが決定。しかし、宮舘は、亀梨和也、渡辺翔太とともに、俳優である以前に旧ジャニーズタレント。ジャニー氏の騒動以降、他の事務所の男性タレントとの競争が厳しくなっている。俳優として生き残るためには、それぞれの個性を活かすことがポイントになりそうだ。(ドラマライター/ヤマカワ)