■まぶたにテープを貼って二重にする「アイテープ」は大丈夫か

 なお、中野のテープメイクほどではまったくないが、まぶたにテープといえば、一重の人が二重にしたり、二重幅を調節したりする「アイテープ」がある。前出の大口院長は、「アイテープが原因での、眼瞼下垂(がんけんかすい)という話は聞いたことがない」としたうえで、アイテープによる目への別の影響を指摘する。

「ある日、乱視が突然増えた患者さんがいらっしゃったんです。なぜかなと思い、調べる中で患者さんに下を向いてもらったら、まぶたにアイテープを貼られていた。

 アイテープで乱視になるという報告はこれまでなかったので驚いたのですが、アイテープをまぶたに貼ると、おそらくまぶたから眼にかかる圧力が上がるんですよね。それによって乱視が増えたんじゃないかと推測しています。アイテープをやめてもらったら、半年ほどでその方の乱視の症状は緩和されましたが、個人差はあると思います」(前同)

 知らず、知らずのうちに日常生活の中で潜む目へのリスク。中野のように目へと違和感をおぼえたら、すぐ眼科へ行かないと「ダメよ〜、ダメダメ」。

大口泰治
2004年3月福島県立医科大学卒業。福島県立医科大学にて眼科学の講師を務めるなどした後に、梶田眼科の副院長を経て現在、院長に就任している。