■野球の試合が始まると一切お笑いなしの真剣勝負!
――たけし軍団は“草野球の強豪チーム”という、もう一つの顔がありましたが、野球にはどれだけ真剣に取り組まれていたんですか?
枝豆 僕と東(そのまんま東)くん、ラッシャー(板前)は、野球未経験なんで必死でしたよ。守備でエラーをすると、たけしさんに「グランド5周走ってこい!」って怒鳴られたり。
ダンカン タカちゃんは野球経験者だから、初めてチームに呼ばれた時に華麗なプレーを連発したんだよね。それで、たけしさんは、その相方の枝豆さんも野球ができるって思っちゃった。
枝豆 「ライト守れ」って、僕は左利きなのに、右利きのグローブを渡されて、試合に出されるんですよ?
タカ それで、枝豆が両手を上げて、左右にちょこちょことフライを追いかける姿を見たたけしさんが呆れて、「あいつはシオマネキか」って (笑)。
枝豆 とぼけたプレーもありましたけど、試合が始まると一切お笑いなしですからね。まさに真剣勝負。
タカ 軍団が、なぜそこまで草野球に真剣だったかというと、たけしさんの「一生懸命練習して強くなって、相手チームが憧れる存在になれよ」って教えがあったからです。
そのうえで、相手チームと良い試合ができれば、「そいつらは軍団との試合の思い出をつまみに、一生うまい酒が飲めるんだぞ」って言ってました。
――相手チームのことも考えて、真剣勝負なんですね。
ダンカン だから、俺たちもだいぶ強くなったよね。プロ野球チームとの余興試合では、軟式球でしたけど、ヤクルトには1勝1敗で、あとの阪神、近鉄、ロッテには勝ってますから。
枝豆 甲子園球場で阪神に勝ったときは、「プロだから軟球は逆に難しいんだな」って軍団で話しながら撤収していたんですよ。そしたら、阪神側の練習場に、軟球が山盛りになっているの。お前ら「軟球の練習してるじゃん!」って(笑)。
ダンカン 当時の阪神の選手たちは、相当怒られたらしいですよ。1991年の阪神の年間ニュースに、「たけし軍団にまさかの敗北」がランクインしたぐらいですから。
(つづく)
たけし軍団40周年プロジェクト
舞台『ウスバカゲロウな男たち』
脚本・演出:広瀬 格
【出演】ガダルカナル・タカ/つまみ枝豆/松尾伴内/ダンカン/ラッシャー板前/グレート義太夫/井手らっきょ/柳憂怜
【場所】シアターサンモール
(東京都新宿区新宿1-19-10サンモールクレストB1)
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