■現在の音楽番組は若者に目を向けてる

 これまで音楽番組では、『ミュージックステーション』が絶対王者のような雰囲気があった。

※画像は『CDTV』の公式X『@TBSCDTV』より

 しかし、4月8日放送の『CDTV ライブ!ライブ!』がコア視聴率4.0%だったのに対して、12日放送の『ミュージックステーション2時間SP』は3.7%。人気が逆転しつつあるのだ。

「若い人たちはテレビをリアルタイムで見ないと言われていますが、音楽番組は別。“推し”のアーティスト目当てにリアルタイムで見てくれる視聴者が多くて、それが結果として、若い層のコア視聴率につながる。だから現在の音楽番組では、起用されるアーティストや番組の雰囲気も若者を意識した内容にシフトしていっています。

 最近の『ミュージックステーション』と『CDTV』は新進気鋭のアーティストを積極的にキャスティングし、若者世代向けに振り切った番組作りをしていると言われていますね。さらに、『CDTV』の方が番組構成、スタジオの雰囲気がより若者向けとも言われ、出演アーティストの中でも、『CDTV』を優先順位の上に取る人もいるといいます」(前出の制作会社関係者)

 現在の音楽番組は若者からの支持を強烈に意識して制作されている――のだが、『with MUSIC』はそうではないようだ。

「もちろん同番組も、初回にメンバーの平均年齢18.8歳の11人組ガールズグループME:Iが出ているわけで、若い層を狙っているのは間違いない。ですが番組のメインは、元NHKでベテランアナウンサーの有働さん、大人のファンが多い松下さん。そこからも伝わってきますが、『with MUSIC』は“大人の落ち着いた音楽番組”を意識しているところがありそうです。

 宇多田さんは日本のトップアーティストで、有働さんとのSP対談も貴重なものですが、音楽番組に差し込まれても、若い視聴者に刺さるとは思えないですよね。有働さんは髪を赤く染めて張り切っていますが、結果がついてこなかっただけに、“空回り”という厳しい声も出てしまっていますね……」(前同)