■三宅が求める高いクオリティ

 ジャニーズ時代からアイドル、エンターテインメントの仕事に強い熱意を持ち続けている三宅だが、まだ設立間もないTOBEでは“扱いが難しい”となることもあるようだ。

「三宅さんはアーティスト活動をする際“演出を豪華に、もっとお金をかけないとファンが納得しない”など、コンサートのクオリティ面でのハイレベルな要求をするといいます。そこにあるのはもちろん、ファンを喜ばせたいという一心でしょう。しかしTOBEは、大所帯で予算も人員も潤沢だったジャニーズ事務所と違い、会社としてはまだ小規模。予算も人員も、全く違いますよね。

 だからこそ、現在は、突出した人気があるNumber_iが稼ぎ頭になって、始まったばかりの会社を盛り立てている感じですよね。北山さんはそんな状況をよく把握している一方で、三宅さんは、良く言えば“常に上を見ていて”、別の言い方をすれば“あまり理解がない”と。周囲からは、“感覚がいまだにジャニーズのトップアイドルのままなのでは”という声もあるといいます」(前出の芸能プロ関係者)

※画像は三宅健の公式X『@kenmiyake_idol』より

 三宅はジャニーズJr.(現『ジュニア』)時代から森田剛(45)と“剛健コンビ”と呼ばれるカリスマ的存在で、V6としてデビュー後も非常に人気の高いタレントだった。

 V6の活動後期(21年11月1日解散)の20年8月には、三宅がセルフプロデュースのこだわりから長年V6のチーフマネジャーを務めていた人物を、三宅が主導する形でメンバーの同意を得てマネジメントから外した、と報じられたこともあった。

 一方の北山は、キスマイの結成後はグループ内でも藤ヶ谷太輔(36)、玉森裕太(34)と並ぶ目立つポジションにいたが、事務所内の派閥問題からグループが全体的に冷遇気味だった。また、北山個人も2010年代後半頃からは仕事が減ってしまうなど、苦労人だったことで知られる。こうした経験から、北山のほうが、現在の黎明期にあるTOBEをよく理解している、と考えられているというのだ。

「三宅さんも、状況を分かっていないということはないでしょう。注目されるスタート地点だからこそ、ファンが求める、評価してくれる、楽しめる、豪華で手の込んだ演出をすべき、と考えているのかもしれません。

 ただNumber_iはすごいけど、彼ら以外はまだまだ手探りで、会社の基盤もまだ盤石ではないTOBEには、少々厳しい要求のようです。それでスタッフが疲弊していると。

 もちろんプロのアイドルとして三宅さんは決して筋違いのことは言っていない。理想に現実が追いついていない――三宅さんにとっても、制作サイドにしても歯がゆい状況ということかもしれません」(前同)

 三宅が6月5日にTOBEタレントとしてリリースする初アルバムの名前も『THE iDOL』。どこまでもアイドルを極めようとする三宅。三宅が求めるクオリティに制作サイドが追いつた時、TOBEは一段階上のエンターテインメント企業になっているはずだ。