■『大病院占拠』&『新空港占拠』とはまったく違う演技を求められることに

 小説『笑うマトリョーシカ』の大きなあらすじは次のようなもの。

 27歳の若さで代議士となった男は周囲を魅了する輝きを放っていた。秘書となったもう1人の男は、彼を若き官房長官へと押し上げた。総理への階段を駆け上がるカリスマ政治家。「この男が、もしも誰かの操り人形だったら?」――最初のインタビューでそう感じた女性記者は隠された過去に迫る。

「原作通りなら、櫻井さんが演じる若き政治家は、水川さん演じる主人公の新聞記者が“誰かの操り人形だったら?”と違和感を抱く役。つまり、櫻井さんは、役の陰の部分を自然と出す必要があるわけです。櫻井さんがその部分をしっかり演じ切れるかがドラマの成功の鍵にもなってきそうです。

 現在の櫻井さんの“代表作”『大病院占拠』や『新空港占拠』(ともに日本テレビ系)の武蔵三郎とはまったく違う演技力が問われることになるはずです」(前出のワイドショー関係者)

 2023年1月クールに放送された『大病院占拠』、今年1月クールに放送された続編『新空港占拠』。

『大病院占拠』は鬼の面を被った謎の武装集団によって占拠された大病院で、休職中の刑事・武蔵(櫻井)が人質を救うため犯人に立ち向かうというストーリー。

『新空港占拠』は『大病院占拠』から1年後を描いており、獣の面を被った武装集団「獣」による空港占拠事件に武蔵が再び巻き込まれる――というものだった。

※画像は『新空港占拠』の公式X(ツイッター)『@dbs_ntv』より

「占拠シリーズは大爆発やド派手なアクションなどダイナミックな展開で人気を博し、テレビ各局が重視する13~49歳のコア視聴率も高かった。何よりの見どころとなったのが武蔵の口癖の“ウソだろ”でしたよね。ツッコミどころも満載でX(旧ツイッター)で実況しながら見るという楽しみもありました。

『笑うマトリョーシカ』は占拠シリーズと打って変わってシリアスなドラマになり、陰の一面を持つ若き政治家と武蔵とのギャップは、相当あるのではないでしょうか」(前同)