■テレビマンのリアル評価は――

 前出の制作会社関係者が続ける。

「番組はそもそも松本さんがお酒を飲んで赤ら顔で本音を漏らしたり、酔ったうえでタレントとトークするのが貴重で面白い――というところから始まったわけですからね。大悟さんにはもともとお酒のイメージがありますし、彼がお酒を飲みながらトークする姿は珍しい感じがしないのではないでしょうか。視聴者が見たい、ワクワクするコンテンツなのかと言われたら、そうではないのかも、とテレビマンの間では評価されていますね。

 もちろん千鳥の2人は抜群に面白いですし、若者にもしっかり刺さっている。ただ、ダウンタウンさんはボケの松本さんもツッコミの浜田さん、両方がとんでもない腕前と影響力を持っている。千鳥はまだそこまでの域に達していないと言われていますね。ただ、それは千鳥が悪いわけではない。やはりダウンタウンという存在は特別で、松本さんがいなくなったことで急遽その役割を求められるというのは、千鳥の2人にとってもツラいところかもしれません」

※画像は『酒のツマミになる話』の公式X(ツイッター)『@cxSAKEnoTSUMAMI』より

 ポスト・ダウンタウンと言われることが多い千鳥に対しては、

《松ちゃんがいなくなりますますテレビがつまらなくなった 千鳥大悟はおもろいけどやはり松ちゃんの代わりはできない 唯一無二の芸人が松本人志である》

 といった声もある。

「数字からも千鳥はまだまだこれからだということが見えてきます。『鬼レンチャン』はコア5%を取りますが、『クセスゴ!』は3%ほどですからね。視聴者は“千鳥だから見る”というよりは『鬼レンチャン』の企画が好きで、面白いから見ているということがうかがえるんです。

 もちろん、『鬼レンチャン』での千鳥とかまいたちのツッコミ、出演者イジりは面白いですが、同番組は有名歌手やタレントが、緊張感あふれる状況で真剣に『サビだけカラオケ』に挑むというコンテンツが面白いのでしょう。

 ダウンタウンさんの番組も企画、コンテンツの面白さは重要ですが、松本さんも浜田さんも単体でそれぞれパワーを持っていて“ダウンタウンだから見る”という視聴者が少なくないでしょう。テレビマンの“まだまだこれから”という千鳥への評価と、現状の各番組の数字にもリンクする部分があるのではないでしょうか」(前同)

 ポスト・ダウンタウンの“本命”と言われることが多い千鳥。今後、ダウンタウンに代わってお笑い界のトップに上り詰めることはできるのだろうか。