■4月スタートの勝負音楽番組『with MUSIC』が大コケ

 前出の芸能プロ関係者は続ける。

「日テレの土曜ドラマの視聴率がマズいことになっている理由――そのひとつとして、ドラマ枠(夜9時~)の直前に放送されている有働由美子さん(55)がMC、松下洸平さん(37)がアーティストナビゲーターを務める音楽番組『with MUSIC』(夜8時~)の大コケがあるんです。同番組の時点で大きく数字が落ちてしまっていて、その後の『花咲舞』と『街並み照らすヤツら』も数字が上がらない、と言われていますね」

※画像は『with MUSIC』の公式X『@ntv_withmusic』より

『with MUSIC』は、19年半続いた『世界一受けたい授業』の後番組として4月13日にレギュラー放送がスタートした番組。日テレは4月改編の目玉として、34年ぶりとなるゴールデン帯の音楽番組に大いに期待していたが、

「『with MUSIC』はかなり厳しいことになっています。日テレはこの4月から、各番組の評価は“コア視聴率のみ”となったのですが、そのコアの数字が取れていないんです。

『花咲舞』の初回放送日でもある4月13日の『with MUSIC』のコア視聴率は2.1%で、同時間帯の主要民放キー局で最下位。『街並み照らすヤツら』の初回放送日27日も2.3%でした。20日放送の2時間SPだけは2.9%とまずまずの数字を出していましたが、これは“Aぇ!groupが5月15日のCDデビュー発表後、初のテレビ歌唱”という話題性が理由でしょう」(前同)

 日テレにチャンネルを合わせていた視聴者が『with MUSIC』で離れてしまい、結果としてその後の連ドラも見ない――そんな事態に陥っているというのだ。

「直前に放送している相葉雅紀さん(41)の『嗚呼!!みんなの動物園』(夜7時~)が終わり、『with MUSIC』になるタイミングで多くの視聴者が離れていることがデータから分かります。

『嗚呼!!みんなの動物園』のコア視聴率は、13日が3.3%で、27日が3.7%。『with MUSIC』は13日が2.1%、27日が2.3%なので、まさに急落していますよね。日テレとしては堅調な『動物園』、そして改編の目玉として期待していた『with MUSIC』で視聴者を確保してその後のドラマ枠につなげたいという狙いだったでしょう。それだけに、『with MUSIC』の大コケは間違いなく想定外でしょう」(同)

 なぜ、日テレの4月改編の目玉番組である『with MUSIC』は大スベリしてしまったのか――理由は2つ考えられるという。前出の芸能プロ関係者はこう話す。

「1つは、どの視聴層を狙っているのか分からない、と言われていることでしょうね。

 最近の音楽番組は “推し”のパフォーマンスをリアルタイムで視聴する若い世代に支えられている。そのため、『CDTV ライブ!ライブ!』(TBS系)や『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)は、若い新進気鋭のアーティストを積極的にキャスティングし、若者世代向けに振り切った番組作りをしています。

 しかし、『with MUSIC』は若者世代にフォーカスしておらず、かと言ってシニア層や40代など、明確に狙っている視聴ターゲットがいるわけでもない。出演アーティストは良く言えば全世代、悪く言えば絞られていない感じなんですよね」(前同)