■大谷翔平が表紙を飾った「ファンタジーベースボール」の雑誌とは

『ROTOWORLD FANTASY BASEBALL』は、アメリカのテレビ局・NBCのスポーツ情報サイト『ROTOWORLD』から刊行されている野球年鑑。現在は売り切れているものの、日本でもオンライン書店で購入することができた。

 同誌の「SPIRNG 2024年」号では、大谷選手がドジャースのキャップを被り、青いネクタイにシャツの上からドジャースのユニフォームを着用しており、穏やかな微笑みをたたえている。

「特別に撮り下ろしたものではなく、ドジャース入団会見のときの写真を許可を得て表紙に使ったのでしょう。ただ、大谷選手がこの雑誌の表紙を飾ったことが、今になってアメリカの野球ファンをザワつかせていたんです。

『FANTASY BASEBALL(以下、ファンタジーベースボール)』はアメリカでポピュラーな野球ゲームですが、賭博ではないかという議論もたびたびありますからね」(前出の夕刊紙デスク)

※画像はドジャースの公式X(ツイッター)『@Dodgers』より

「ファンタジーベースボール」は、参加者が実在の野球選手を一定のルールのもとに編成して架空の球団を組み、その選手たちの実際のシーズンの成績をポイント化して総合点などを競うというシミュレーションゲームだ。

 草創期はスポーツバーの一部野球ファンの間での趣味として広がっていったが、1990年代後半にネットが普及し、大手のメディア企業などが運営するように。上位入賞者には賞金などが贈られるようになり、MLBだけでなく、NBA(バスケットボール)、NFL(アメリカン・フットボール)などを含め、さまざまな調査結果があるが2024年時点での北米の市場規模は約132億ドル(約2兆円)だとされる。

「2029年までに4兆円近くまで北米の市場は拡大するとも言われていますね。ただ、同ゲームにはアメリカの人たちの間でも多くの意見があります」(前同)