■なぜ「生搾りオレンジジュース」は好調を続けられるのか
路上で目にする機会が着実に増えているオレンジジュース自販機。そもそもどういった仕組みなのだろうか。
「日本に初めて生搾りオレンジジュースの自動販売機を導入したのは『Feed ME Orange』で、21年7月にサービスを開始。料金を払うと、その場でオレンジを自動カットして搾りたてのジュースが提供されるという仕組みです。1カップは200gで、設置場所によって価格は異なりますが、おおよそ500円ほど。23年4月から国内で広まった生搾りオレンジジュース自販機の『IJOOZ』は、280mlと大容量で350円という“コスパの良さ”が売りですね」(前出の全国紙記者)
大手飲料メーカーがオレンジの確保に苦戦し、次々とオレンジジュース市場から撤退するなか、なぜ、生搾りオレンジジュース自動販売機を運営する企業はオレンジを入手することができるのか。弊サイトは、『Feed ME Orange』の運営を行なう『ME Group Japan株式会社』のマーケティング部担当者に話を聞いた。
「今、問題になっているのは、オレンジの産地であるブラジルやアメリカ・フロリダでのオレンジ不作による果汁不足ですが、それらは濃縮還元のオレンジジュースに使用される果汁用です。弊社ではフレッシュなオレンジを使った搾りたてのジュースを提供するので、スーパーなどに並ぶオレンジジュースで使用される濃縮還元果汁に使われるオレンジとは産地や流通経路が異なります。
輸入品の価格高騰や、オレンジの不作により需給バランスが崩れることで今後、間接的な影響が出てくる可能性はありますが、現段階ではオレンジの供給不足とはなっていません」(『ME Group Japan株式会社』マーケティング部担当者)