■“真上動画”がSNSで大人気“売り上げ2倍”の中華ダイニング

 錦糸町のランドマークでもあるオリナス錦糸町から少し歩いた先にあり、美容室も多く並ぶ大平2丁目・3丁目付近には、個性的な店も少なくない。

「23年12月オープンながら、26年10月での閉店を予告していることでも話題のクレープ店『Panther crepe(パンサークレープ)』は、オレンジとグリーンで彩られた店構えに店名のネオンサインが“映える”お店。クレープは具だくさんで、わらび粉を使った皮はもちもち。24年3月にはフジテレビ系バラエティ番組『有吉くんの正直さんぽ』でも紹介されました」(前出の太田氏)

外観も“映える”『Panther crepe』 撮影/編集部

 ディープな歓楽街のイメージを刷新しつつある錦糸町。そんな街で今、“注目の店”として若者の熱視線を集めているのが、錦糸町駅から徒歩1分の距離にあるロッテシティホテル錦糸町の向かい側にあるガード下に、21年にオープンした『フーフー飯店』だ。

「ニボシスープが人気の錦糸町にあるラーメン店『双麺』が新たに始めた中華ダイニングですが、レトロさも残しつつ、“映える”モダンな雰囲気がある。SNS映えするメニューや店内の雰囲気が小粋な『ネオ居酒屋』の一種と言えそう」(前同)

 闇夜に鮮やかに輝くネオンサインなど、いかにも『ネオ居酒屋』の装いだが、同店が特にZ世代から注目を集めているのは、“かわいい画角”だという。

「テーブル上に荷物置きがあるのですが、そこにスマホを置いて頭上から食事の様子を動画で撮影して、これを投稿するのがSNSで大バズり中。この真上からの画角が“かわいい”と真似する人が続出しています。私も何度か行きましたが、必ず撮影している女性グループがいましたね。この“真上動画”がきっかけで現在、売り上げは2倍になったんだとか」(同)

真上からの撮影がSNSで人気な『フーフー飯店』錦糸町店 撮影/編集部

 90分飲み放題つきで手作り餃子など6品が楽しめるコースメニューが税込み3500円とリーズナブルなことも人気の秘密のようで、「夜は予約しないと、なかなか入れない」(同)という。

 情報番組『めざましテレビ』から報道番組『Nスタ』(TBS系)まで、多くのテレビ番組でも紹介されている『フーフー飯店』錦糸町店。やはり若者の注目を集めるには“SNS映え”が重要のようだ。

太田まき子
新潟県出身。大学卒業後、広告会社及びマーケティング会社にて女性向け商材のプロモーション、ファッションカルチャーイベントの企画運営、エンタメ系の広報PRなどを担当。現在はフリーランスのPRとして、トレンドのマーケティングやリサーチを行う。