■ベテラン社員からの強い風当たりが……

 日本テレビはこの6月より新人事制度を導入。管理職資格社員の等級と等級定義が一新された。

行列のできる相談所』や『絶対に笑ってはいけないシリーズ』の総合演出を務める敏腕演出家のT氏はかねてより執行役員に就いていたが、6月の人事でS4のチーフエクゼクティブスペシャリストになった。局を代表する大人気番組『世界の果てまでイッテQ!』(すべて日本テレビ系)で知られる演出家のF氏は今度の人事でS3のゼネラルスペシャリストへと昇進したという。

「優秀な社員がしっかりと評価されたようですが、多くの人は年収には結びついていないようなんです。特に水卜アナのように管理職になれば、残業代がつかないので……むしろ仕事をすればするほど残業代がつく平社員のほうが下手したら管理職よりもらっている、と言われていますね。

 今回の日テレの新人事制度の狙いは、すごい仕事をしているわけではないのに高い給料をもらっていた、主に50代社員の評価を変えることでの人件費カット。さらには、若い仕事ができる人をしっかりと評価し、しかるべき肩書きを与えることだった、とささやかれていますが、水卜アナなど管理職には立派な肩書がつきましたが給料は伴っていないということで、むしろ社内のモチベーションは下がっているといいますね」(前出の制作会社関係者)

※画像は『世界の果てまでイッテQ!』の公式X『@itteq_ntv』より

 社内のモチベーションが下がっているといわれる日本テレビは、今まさに逆風に吹かれている。

 5月31日、日本テレビは2023年10月クール放送のドラマ『セクシー田中さん』(日本テレビ系)を巡り、原作者の芦原妃名子さん(享年50)が急逝した問題について会見を行なって「社内特別調査チーム」による調査結果を報告した。

 ところが、その内容が不十分ではないかと多くの識者からも批判が殺到。X(旧ツイッター)には、

《日テレさん全く反省はする気がないご様子》
《こういう立場で番組作ってるんだというのを見ちゃったら、よほど体質改善が明らかにならない限り、自分の精神衛生上は日テレを二度と見ない方がいいよな、ぐらいの気分にはなりますよね》

 といった意見が寄せられている。

「そんな現状もあり、日テレ内は全体的にかなりどんよりしているといいます。水卜アナは常々“日テレ愛”を公言してきましたから、給料がさほど上がらないから辞める、ということはないでしょうが、特別な管理職になっても給料は伴わず、一方で周囲からは“年収3000万円ももらっているんだ”という目で見られ、心中は穏やかではないはず。

 加えて、評価が下げられたベテラン社員からの風当たりも相当強いようで……今回の人事を受けて“さすがにやっていられない”という気持ちも芽生えているかもしれませんね」(前同)