■刺さらない松下洸平の言葉

「タイトルから考えて、ボーダーな3姉妹それぞれのヒリヒリした葛藤や奮闘が描かれるかと思いきや、さほど大きなヤマ場もないままそれぞれの恋はうまくいき、最近は長く離れていた弟のエピソードが描かれていました。もともと3人の恋を同時に描くため内容が薄めでしたが、弟が出てきて、さらに薄まった感があります。タイトルからずいぶん離れた感じで、本作が何を言いたいのかわからない状態になっていますね」(ドラマライター/ヤマカワ)

 それでも、松下洸平という強力な“癒やし”があれば、視聴者はついてきそうだがーー。

「30歳を前にして恋と人生について思い悩むも、赤字経営のおおば湯を立て直そうと決意した七苗。そんな彼女がギリギリまで追い込まれてこそ、松下の甘い言葉が生きると思うのですが、七苗は会社を辞めてからは大したピンチもない状態。そんな七苗に甘い言葉こそささやいていますが、とってつけたような癒やし要員にしか見えず、松下洸平沼の威力もだいぶ落ちてしまっています」(前同)

 ラストで八海(畑)がSNSに投稿した動画をきっかけに、コウタロウをよく知る人物から連絡が入った。次回は、初回からここまで引っ張ってきたコウタロウの謎が、ようやく明らかになりそうだ。3姉妹の物語とはだいぶズレてきたが、松下の力で視聴者を取り戻せるか注目したい。