6月に入り、テレビ各局は7月クールの新ドラマ情報を続々と解禁している。

 しかし、6月9日に間宮祥太朗(30)主演、「日曜ドラマ」枠(夜10時30分~)の連続ドラマ『ACMA:GAME アクマゲーム』(日本テレビ系)が最終回を迎えるにもかかわらず、日本テレビは、同枠で放送される7月期ドラマを発表しておらず――。

※画像は『ACMA:GAME』の公式X『@ntv_acmagame』より 

 広告代理店関係者はこう話す。

「7月クール、日本テレビの“日曜ドラマ”枠では、成田凌さん(30)が主演の、“漫画原作”のドラマが放送されると聞こえてきています。

 もちろん企画は前々から動いていて、あとは情報解禁するだけという感じだと思われますが、日テレが発表のタイミングに悩んでいるところはありそうですね。現在、日テレは『セクシー田中さん』の件で、“漫画原作のドラマ”の制作を発表しづらい状況にあるでしょうからね……」

 日本テレビは23年10月クール、木南晴夏(38)主演で芦原妃名子さんの漫画作品『セクシー田中さん』(小学館)を「日曜ドラマ」枠で実写化した。しかし、制作サイドと芦原さんの間に原作改変を巡るトラブルが勃発し、今年1月に芦原さんが逝去する事態に。日テレは社内特別調査チームを結成し、5月31日に91ページの調査結果報告書を公開した。

 ところが、報告書の内容は芦原さんが亡くなった原因を究明する内容はなく、報告書とは別に有識者の見解を紹介した『今後への提言』では日テレ以外のキー局元ドラマプロデューサーが《これで怖がっちゃいけない。安全にドラマを作る方法なんてない》《失敗しないと学ばない》など見解を示したところもあったことから、火に油を注ぐような結果に。X(旧ツイッター)では《人が亡くなってるんです。怖がってください》《ただの言い訳大会》など非難の声が殺到している。

 識者、創作者からも多くの苦言が出ていて、『ビブリア古書堂の事件手帖』(KADOKAWA)で知られる小説家の三上延氏は《できるだけ感情を排して結論を書くと、私たちにはまるで意味のない調査である》、競馬漫画『風のシルフィード』(講談社)などを手掛けてきた漫画家の本島幸久氏は《二度と悲劇を生まない為に、何の考えも覚悟も無い者は怖がって立ち止まって欲しい》と投稿。

 また、6月3日に小学館が発表した特別調査委員会の調査報告書も《最終的には芦原氏の意向にかなったドラマが完成した》としつつも、《原作者の意向を代弁した小学館の依頼を素直に受け入れなかったことが第一の問題であるように思われる》と断じているなど、日テレは報告書の発表前よりも信頼を落とす事態となっている。

「現在放送中の『アクマゲーム』は“大型プロジェクト”で、『セクシー田中さん』の問題が起こるより前、昨年9月下旬から撮影されていた作品ではありますが、同作も原作とは別物と化しているため、原作ファンからひんしゅくを買っている状態ですね」(前同)