■決起集会でかまいたち濱家が“ブチギレスピーチ”

 同じ運動会企画となれば、視聴者は『リンカーン』と比較してしまう。8年にわたって続いた『リンカーン』はダウンタウンを筆頭に、さまぁ~ず雨上がり決死隊キャイ~ンの4組がメインで出演。準レギュラーにもおぎやはぎ中川家バナナマンフットボールアワーFUJIWARAと現在も第一線で活躍する人気芸人が勢ぞろいしていた。

「『リンカーン』の運動会は、当時すでにベテランで芸人界のトップに君臨していたダウンタウンさんが若手と同じように真剣に競技に臨む、体を張るという姿が面白かったわけです。ところが『ジョンソン』メンバーはまだ30代後半~40代前半で、彼らが体を張ったところで普通だし、『リンカーン』の劣化版にしかならないですよね。

 そういったことは放送前からスタッフ、レギュラー4組もわかっていたといいます。多くのスタッフ、そして出演者からも“運動会は無理。別の企画でいきましょう”と説得する意見が出たそうですが、A氏は強行してしまった。A氏の判断の裏側には、上層部の意向もあったと噂されていますね……。

 ですが、これに“ついていけない”となり、初回放送前に制作スタッフが何人も辞める事態にまで発展してしまったんです」(前出の民放キー局関係者)

※画像は『ジョンソン』の公式X『@johnson_tbs』より

『ジョンソン』は始まる前から“内部崩壊”状態にあったようだ。

「制作体制が不安定になるなか、放送開始の1か月ほど前にレギュラー4組とスタッフで決起集会を兼ねた飲み会が行なわれたといいます。4組はスタッフがどんな志で番組に臨むのか、どんな番組にしていきたいのかを確認したいという意図もあり、飲み会を行なったのかもしれません。

 しかし、その場で番組上層部は、4組とどんな番組をやりたいか、どんな新たな笑いをやっていきたいかを提示できなかったそうなんです。また、番組の上層部は“『リンカーン』に負けない番組にしたい。だから数字を取るために、『リンカーン』の人気企画をやりましょう”といったことを言ってしまったといいます」(前同)

 これでは、レギュラー4組が番組上層部に不信感を抱いてしまうのも仕方がないだろう。

「特にかまいたちの濱家さんが激怒したそうで、決起集会のラストのスピーチで、“『ジョンソン』でどんな面白いものを作っていけるのか聞きたかった。だけどまったく聞けなかった。そんなスタッフとは面白い番組は作れない。信じてついていけない。今は一緒に面白い番組を作っていける空気ではない”といったことを怒りつつも熱く語ったそうです。

 同時に“もちろんプロだからオファーを受けてこの場にいるので、自分たちの仕事はしっかりやります。ただ、このままいったら短命で終わりますよ”とガツンとかまし、他の芸人も濱家さんに同意していたといいます。濱家さんはすでにその際に大きな危機感を感じ、変わってほしい、という思いも込めてあえて怒りを露わにして伝えたんでしょうね。

 しかし、初回の『芸人大運動会』を皮切りに『ジョンソン』は迷走を続けることになります。4組もプロとして仕事に臨んでいたようですが、番組に対するモチベーションは徐々に低下していったようですね……」(同)