■総合演出交代もすでに「視聴者離れ」は著しく……

 視聴率不振や芸人のモチベーション低下を受けてだろう、最初の総合演出だったA氏は更迭され、3月11日放送回からは『クレイジージャーニー』を手掛けているK氏が『ジョンソン』の総合演出も兼任するようになった。

「K氏はとにかく人当たりがよくてコミュニケーション能力が高い人。松本さんともずっと一緒に仕事をしてきた人物でもありますしね。演者やスタッフと対話しながら面白いコンテンツを作っていくTBSバラエティのエース的存在です。総合演出交代時は、4組も“自分たちのやりたいことができる”とモチベーションが上がっていったそうです。

 しかし、すでに多くの視聴者は番組から離れてしまっていた。そして、特に視聴者離れの決定打となってしまったのが、昨年11月27日放送の『俺のベストキス発表会』だったと言われていますね」(前出の民放キー局関係者)

「俺のベストキス発表会」は『ジョンソン』メンバー8人が自身の最高のキス体験をドラマ化し、本人役で出演。女性芸人や女性タレント、50人の女性審査員たちが「キスがドラマチックだったかどうか」を基準に審査するという企画だった。

 芸人たちが本当にあったキスのシチュエーションを演じ、反響はあったものの視聴者からは、

《ジョンソンの俺のベストキス発表会、誰も得しない企画だなぁ、と思い途中下車させていただきました》
《俺のベストキス発表会、キツイ笑 せめて若手俳優にしてほしい笑》
《ジョンソンのベストキス発表会は気持ち悪くて最後まで見られなかった》

 といった声がX(旧ツイッター)には寄せられてしまった。

※画像は『ジョンソン』の公式X『@johnson_tbs』より

「笑いなしのガチンコの演技で行なわれた企画ですが、番組の“迷走”の最たる例だったのかもしれませんね。その後も数字はまったく上がることなく、4月22日放送回は2時間SPにもかかわらず、現在、テレビ界で最重要視されるコア視聴率(13~49歳の個人視聴率)は1.6%と壊滅的結果に。これ以上の上がり目は望めないと判断され、このタイミングで打ち切りが決まったのかもしれません」(前同)

 4月22日から約1か月間『ジョンソン』の放送はなく、5月20日の2時間SPでは「エクストリームスポーツマンNo.1決定戦」と題した企画を放送。

 SixTONESジェシー(28)と田中樹(29)と高地優吾(年齢非公表)、なにわ男子高橋恭平(24)、Travis Japanの中村海人(27)と松倉海斗(26)、HiHi Jetsの井上瑞稀(23)と猪狩蒼弥(21)と、旧ジャニーズ事務所の人気タレントが出演し、『ジョンソン』メンバーと体力勝負を繰り広げたが、世帯視聴率は3.5%、コア視聴率も2.4%にとどまった。

「以降は、現在に至るまで放送がありません。そして9月末での終了決定と。現在のTBS編成を総括する担当者は、大手事務所の吉本が制作に入っているからといって、打ち切りをとどまるような忖度はしない人ですから、わずか1年であっても結果を出すことができなかった番組をバッサリ打ち切ることに決めた、と見られていますね……」(同)

 多くの人の記憶に残る『リンカーン』のような番組になることなく、『ジョンソン』はその短い歴史に幕を下ろすことになるようだ――。