■“喧嘩上等”粗品が絶対に吉本を辞めないワケ

 前出の芸能プロ関係者が続ける。

「近年急激に変わりましたが、吉本はギャラが渋いことで知られていましたよね。それで、特にテレビにたくさん出るようになった芸人は、ギャラの件で揉めることもよくあったといいます。事務所が大半を持っていっているのではないかと勘繰ってしまうということですね。

 ただ、最近はテレビ不況ですからテレビのギャラ自体が非常に安く、また事務所側がそこまで大きな割合で持っていくこともありません。そもそもの額が安いわけなんですが、もらえる額が少ないからそれが事務所への不信感につながってしまう。粗品さんもテレビによく出るようになった時期に“全然もらえない”と、主にギャラのことで事務所に不満を持ち、危うい状態があったといいます。

 それでもなんだかんだ退所危機を乗り越え、今も吉本に所属している。その要因はいくつかあるでしょうが、その中でもやはり、相方のせいやさん(31)の存在が大きいと言われていますね」

※画像はせいやの公式X『@simofuriseiyam』より

 2019年3月に行なわれた『R-1ぐらんぷり2019』の直後、優勝した粗品はせいやに電話をかけたといい、「“めちゃくちゃおもろかったわ”と言われました。めっちゃ嬉しかった。もう一言、“『M-1』優勝したときより俺は嬉しかったわ”と(言われた)。そんな相方います?」と話し、「僕も気が引き締まる。早くせいやに会いたいですね」と“相方愛”を露わにしていた。

「霜降り明星はコンビ仲がとても良く、粗品さんはせいやさんをリスペクトしている。つまり、せいやさんが吉本芸人であり続ける限り、粗品さんも吉本を辞めることはないと言われています。

 そしてせいやさんは粗品さんとは違い、吉本芸人であることに強いプライドとこだわりを持っているといいます。吉本の多くの先輩芸人もリスペクトしていると。だから、結局、粗品さんも吉本芸人でなくなることはない、と見られていますね。

 コンビは一蓮托生。霜降り明星とは違ってそろって吉本を退所しましたが、コンビの仲の深さはオリエンタルラジオに近いところがあるとも言えるでしょうね」(前同)

 オリエンタルラジオの中田敦彦(41)と藤森慎吾(41)は2020年1月にそろって吉本を退所。中田がYouTubeやオンラインサロンのギャラの配分を巡って事務所と揉め、退所に至ったと一部で報じられた。

「SNSで《干されるぞ》《吉本にいられなくなるぞ》と言われることについて、粗品さん自身は“上等だよ”という思いでしょうが、実際に退所することはないでしょう。今後も事務所や先輩芸人と揉めるようなことはあるかもしれません。ただ、せいやさんという存在がいますから、コンビが離れ離れになるような選択肢は選ばない、と言われていますね。また、周囲の芸人や仕事関係者も、霜降り明星の2人には“吉本芸人でいてほしい”という思いが強いと聞こえてきています。

 ただ、『霜降りバラエティX』(テレビ朝日系)が6月末をもって終了し、コンビの民放キー局のレギュラーが『新しいカギ』(フジテレビ系)の1本だけになることからもうかがえますが、粗品さんの中には、ギャラが安いテレビからは離れていきたい意向があるとささやかれていますね」(同)

 大御所芸人からも苦言が出始めている粗品だが、今後も吉本芸人として多くの芸能人に噛みついていくのだろうか――。