■錦戸亮は唯一無二の存在に
錦戸にとって大友医師は、久しぶりのメイン級の配役。赤楚とは真逆の抑えた演技が多かったが、それでも感情がしっかり伝わってきて、作中の圧倒的な存在感はさすが。赤楚演じる闇落ちした身勝手な主人公よりも、大友医師が視聴者から支持されていたのは、皮肉な結果になってしまった。
もともと妖しい色気が錦戸の魅力で、宮藤官九郎・大石静脚本の配信ドラマ『離婚しようよ』(Netflix)では、主人公の妻(仲里依紗/34)を、だだ漏れの色気で不倫にハマらせる役。『リベンジ』では謎を秘めた大友がハマっていた。役柄は今のところ限られるが、錦戸ならではの個性的な演技で、役柄の幅をもっともっと広げてほしい。
故・ジャニー喜多川氏の問題を受け、各テレビ局のさまざまな忖度が取り払われ、旧ジャニーズ系俳優も実力だけで評価されるようになっている。そんな中、演技派3人の今後の活躍に注目したい。(ドラマライター・ヤマカワ)