7月に入り35℃以上の猛暑日となる地域が続出。40℃に迫る予報も出ている場所もあるなか、熱中症で救急搬送される人がますます増えると考えられる。そこで、今日からできる対策を紹介したい。
解説してくれるのは、『猛暑対策BOOK』(小学館)を上梓したばかりの、筑波大学助教の藤井直人氏。同書の101のノウハウから、実践しやすい“5つの鉄則”に絞って話を聞いた。
まずは大事な水分補給。「特に高齢になると、体温調節がうまくいかず、体温が上がりやすくなります。加齢とともに、喉の渇きや暑さを感じにくくなるともいわれ、自覚症状がないことも」(藤井氏=以下同)
水分はとるべきだが、“飲みすぎ”には注意すべし。
「塩分をほとんど含まない水やお茶を大量に飲むと、場合によっては低ナトリウム血症を発症し、脳が水ぶくれ状態になるなどして最悪、死に至ることもありえます。大量に汗をかく夏はナトリウム入りの飲料を飲むのがオススメ。100ミリリットルの水に0.1グラム程度の塩を入れて飲むといいでしょう」
最近は全国的に朝から酷暑の日も少なくない。そんな日は出かける前に冷たいシャワーを浴びる。
「外を出歩くことで、体内で熱が作られ、体温が上がります。熱いシャワーを浴びると体温が上がり、外出時の体温がより上がりやすくなってしまいます」