緑内障は「日本人の国民病」とも言われるほど、誰にでも起こり得る目の病気。にもかかわらず、「病変に気づきにくい」という事情もあり、「治療を受けているのは全患者の1割程度」という報告もあるという。

 40歳以上で20人に1人、60歳以上では10人に1人以上の患者がいることも明らかになっており、日本人の失明原因のトップになっている。そんな緑内障の治療で最も重要なのは「眼圧」を少しでも下げて進行を抑えることだとされる。

 そこで今回は、2021年に上梓した著書『眼圧リセット』(飛鳥新社)が15万部のベストセラーになった清水ろっかん氏に、眼圧を下げる“セルフメソッド”についてなどを聞いた。

※画像は飛鳥新社の公式X『@ASUKA_SHINSHA』より

 清水氏は東京・高円寺で整体サロン「ろっかん塾」を主宰し、6月28日には新刊『眼圧リセットで緑内障を遠ざける方法を1冊にまとめました。』(飛鳥新社)を上梓した骨格矯正士。

「眼圧リセット」本の第2弾となる新刊では、意外と知られていない緑内障の基礎知識をはじめ、清水氏自らが専門医への取材を重ねてその見解を掲載。「眼圧を下げること」は医学的エビデンスに基づいた唯一で確実な治療法だという。そんな「眼圧リセット」が自宅で手軽にできるセルフケアの方法が、新刊ではクローズアップされていると清水氏は語る。

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清水 この数年で医学界の技術革新が進み、自覚症状がない人も緑内障だと診断される例が格段に増えたんです。ですので、これまで以上に緑内障がフォーカスされるようになりました。目の病気は複数ありますが、予防できるのは緑内障ぐらい。しかもセルフケアで防ぐことができるんです。 

――「眼圧」を下げることで緑内障を予防できるんですね。

清水 そもそも「眼圧」とは眼球の中の圧力のことで、具体的には「眼の内側から外側にかかる圧力」です。目の中では「房水(ぼうすい)」という液体が一定の圧力で絶えず循環しているんですが、なんらかの原因でバランスが崩れると眼圧が上昇してしまうんです。

 専門医による緑内障にまつわるガイド本などはいろいろあるんですが、専門用語が多かったりとなかなか難しいですよね。それに予防のHow Toが書いてあるかと思いきや、実はそうでもなかったりするんです。そこで新刊では、どうやったら眼圧を下げられるのかを優しく解説するように努めました。