■『アンメット』に続く原作改編の成功例

「第3話にして、冴木が連続傷害事件の犯人だったというヤマ場を作って、視聴者の支持を広げました。祈るような手のポーズがヒントでしたが、実は初回から冴木のそのシーンを見せていて、巧妙に張った伏線をしっかり回収していました。演出も丁寧で、早くも考察が盛り上がっており、配信を中心にさらに支持が広がりそうです」(ドラマライター/ヤマカワ)

 原作が未完結であるため、オリジナルなラストが用意されていそうな本作。日本テレビ系の原作の改編については、23年10月期放送の『セクシー田中さん』をはじめ、同枠で前期放送の『ACMA:GAME』にも否定的な声が多かった。一方、今回は、原作の井龍氏が「思う存分にオリジナルの展開にして下さいとこちらの方からもお願い致しました」と、スタッフを信頼するコメントをしている。

「灰川の年齢と死因、五味の性別など、キャラや描写が変わっていますが、X上で《原作と違っててビックリしたけど、ドラマ版の展開もめっちゃ好き》など、原作ファンの間では概ね好評です。今後は、オリジナルキャラの記者・森燈子(山下美月/24)が、現在の冴木とどう絡むのかなど、原作にはない部分の盛り上がりがカギを握りそうです」(前同)

 前期ドラマでは、杉咲花(26)と若葉竜也(35)の熱演が話題になった『アンメット ある脳外科医の日記』(フジテレビ系)が、原作未完でオリジナル展開のラストとなったが、原作ファンも納得の出来で成功に終わった。『降り積もれ孤独な死よ』が今後、どんな展開を見せるか注目だ。