現在、若者の間でブームとなっているのはアメリカのファッションブランド「カルバン・クライン」の下着だ。

 ファッション誌の編集者が話す。

「関東圏に2店舗を展開する古着店『古着屋MUJIN』では、スタッフでインフルエンサーの谷藤里奈さん(23)が、カルバン・クラインの下着姿から服をコーディネートしていく様子を収めたTikTok映像がSNS上で大バズリ。中には400万回再生を超えたものもあるほどです。他にもカルバン・クラインの下着のロゴをアウターやスウェットからのぞかせたファッションがオシャレだとして人気ですね。

 女優さんの写真集の衣装にもカルバン・クラインの下着は使われています。たとえば『アイドルマスター シンデレラガールズ』ナターリア役などで知られる生田輝さん(33)が8月に発売する1st写真集でも、カルバン・クラインの下着姿を披露していますね」

 カルバン・クラインの下着といえばウエストバンド部分にブランド名がデザインされているのが特徴。この商品の認知度を一気に上げたのは1985年に公開された名作映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』だと言われている。

「映画内では、主人公のマーティ・マクフライ(マイケル・J・フォックス/63)が30年前(1955年)にタイムスリップした際に母であるロレインへと遭遇。ひょんなことからマーティの下着を見てしまった学生時代の母・ロレインが“あなたの名前でしょ? カルバン・クラインって。下着にそう書いてあるもの”とささやきかけるシーンがあります。しかも母・ロレインはその下着に目が釘付けで、“紫の下着なんて初めて見たわ”と、未来の息子に積極的にアプローチをかけてしまい、視聴者の笑いを誘うのですよね」(前同)

 

※画像は「フジテレビムービー」の公式X(旧ツイッター)『@fujitv_movie』より

 1955年にはカルバン・クラインブランドはまだ誕生していなかったからこそ成立するネタだが、“下着=ダサい”という概念を覆すオシャレさは当時、大きなインパクトを若者に与えた。映画公開後にはカルバン・クラインの下着が若者の心をつかみ一世を風靡する。さらにその後、到来したブランド名の入った下着のウエストバンドをあえて見せる“見せパン”ブームでも、カルバン・クラインは流行を牽引した。

 さて、そんなカルバン・クラインの下着が令和になり、日本の女性の間でヒットしている背景には何があるのか――。自身も映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』とともに青春期を過ごし、“マーティ世代”を自負するトレンドアナリストの太田まき子氏は、弊サイトの取材に対し「アンバサダーにBLACKPINKのJENNIE(28)を起用したことが大きい」と指摘する。

「世界的な人気を誇る韓国のガールズグループ・BLACKPINKのJENNIEは2021年5月、カルバン・クラインのグローバルアンバサダーに就任。その後、アンダーウエアのグローバルキャンペーンで毎年ヘルシーな下着姿を披露しています。

 鍛えられた体にシンプルなカルバン・クラインの下着を身に着けたJENNIEの姿はとても美しく、同下着をファッションの一部として取り入れる女性が続出しました」(太田氏)