■女性のスポーティー下着「ダサい」から「オシャレ」へ

 今はダボッとした形のパンツに、お腹が見えるぐらい丈が短いトップスをあわせるファッションが主流。ブラトップの上にYシャツを羽織ったり、ショーツのロゴが見えるようにスウェットをずらして履いたりと、ロゴ見せファッションも広がり始めている。

「ロゴ下着といえばカルバン・クライン。日本の女子たちにはグレーが人気ですね。黒だとスポーティーすぎるし白やピンクはいかにも下着っぽい。どんな色の服にも合うオシャレな色がグレー、というわけです」(前出の太田氏)

 トレンドアナリストの太田氏は、女性の下着に対する価値観が変わってきたことも大きいのでは、と話す。

「締めつけすぎない、着ていて楽ちんなものを選ぶ人が増えてきています。下着といえばレースやリボンがたくさんついているようなデザインが“女性らしい”ものの象徴でしたが、今はキャミブラやスポーツブラが良いという価値観の女性も多い。スポーティーな下着が“ダサい”からオシャレになってきていますよね」(前同)

 流行の発信地でもある東京・原宿の地で17年7月にオープンした「カルバン・クライン アンダーウェア」路面店スタッフに話を聞くと、「カップルで、おそろいを買う人も多い」と語る。

Calvin Klein Underwear 原宿店 ※撮影/編集部

「元が洋服のブランドで、基本的にシンプルなのでいい意味で“下着”感がないのが最大の魅力ですよね。通常の女性用下着店なら入るのを躊躇する男性もいると思いますが、カルバン・クラインなら心理的なハードルも低いようです」(前出のスタッフ)

 ちなみにカルバン・クラインの下着でもロゴが入っていないものも存在するが、やはり売れ筋はロゴ入りのデザイン。ロゴを見せるため、ハイウエストのショーツも人気だという。

太田まき子
新潟県出身。大学卒業後、広告会社及びマーケティング会社にて女性向け商材のプロモーション、ファッションカルチャーイベントの企画運営、エンタメ系の広報PRなどを担当。現在はフリーランスのPRとして、トレンドのマーケティングやリサーチを行う。