■『笑うマトリョーシカ』のオチは……
「これまでは、清家(櫻井)を操っている黒幕は誰なのかが物語のメインでした。しかし、ここまでで清家につながるヒントが多いので、逆に清家が周囲を利用してきたのだと早くも見抜いている視聴者がほとんどです。ドラマを見るのは答え合わせをしているような状態で、考察のスリリングさはないですね。TVerのお気に入り登録の数が伸び悩んでいるのは、これが原因でしょう」(ドラマライター/ヤマカワ)
今後、視聴者の支持は落ちるままなのだろうかーー。
「後半、清家の本性が明らかになっていくことで盛り上がるかもしれませんが、そこで気になるのが櫻井の演技です。これまでは、何を考えてるかわからない人設定だったので、セリフが一本調子でも問題なかったのですが、隠していた本性をむき出しにして、物語の中心になって動くとなると、しっかりした表現が要求されます。盛り上がりに水を差す可能性がありますね。
今回も清家が鈴木(玉山)と対峙するシーンでは、玉山の熱演に押されて、櫻井の演技はどうしても浮き気味でした。もともとアイドルで、俳優は本業でないので仕方ないのですが、これからの櫻井のキャリアを考えれば、深みのある演技力を身につけてほしいですね」(前同)
本作の今後の巻き返しは、櫻井の演技力にかかっているようだ。政界の権力争い、母と子の関係など、闇が深い物語を引っ張る大役を櫻井がこなせるか注目だ。