■夏・目黒蓮の受難はまだ続く

「水季(古川)、弥生(有村)、朱音(大竹)、それぞれがフィーチャーされる回が続きましたが、今回は夏の母・ゆき子(西田)でした。まわりの“母”たちを丁寧に描いていて共感は呼んでいますが、“父”として迷いっぱなしの夏(目黒)はおいてけぼり状態が続いています。次はゆき子と朱音の対峙、水季の子育てをサポートしていた津野(池松壮亮/34)の想いが描かれるようで、この状態はまだまだ続きそうです」(ドラマライター/ヤマカワ)

 物語の中心に夏はいるものの、主役にしてはちょっと影が薄いようだ。夏と海(泉谷)、そして弥生が早く“家族”となるのを期待している視聴者は多いと思うがーー。

「第1話で《夏くんのパパはいつ始まるの?》という海のセリフがありましたが、それこそが本作のテーマです。物語はおそらく、夏と海と弥生が“家族”として始まるところで最終回を迎えると思われますが、ギリギリ最後まで夏は迷い続けるでしょう。期待の家族の姿はあまり期待できなさそうです」(前同)

 責められてばかりの、夏にとってツラい展開がここまで続いている。次回、夏は、水季が病気になるまで、海と2人で暮らしていたアパートを訪ね、その生活に思いをはせる。これをきっかけに、夏は“父”としての一歩を踏み出すことができるだろうか。“母”たちに見守られながら、夏が海と本当の“家族”になる、幸せなラストに期待したい。