テレビにラジオに大活躍のお笑いコンビ・オードリー。約2か月前の5月31日に贈賞式が開催された「第61回ギャラクシー賞」では、「ラジオ部門 DJパーソナリティ賞」を受賞した。2月18日に開催された『オードリーのオールナイトニッポン』(ニッポン放送)の東京ドームイベントが評価されたというが、実は同受賞から1か月前、春日俊彰さん(45)が単独で『2024年3月度ギャラクシー賞月間賞』を受賞していたのだ。

 該当番組は3月26日放送の『世界の春日プロジェクト』(NHK総合)。この番組で春日さんは、相方・若林正恭さん(45)にも知らせずに約1年間に及ぶ英会話レッスンを受け、ロサンゼルスロケをひとりでこなすほど英語が上達していたのだ。8月21日にはその勉強法をまとめた書籍『世界の春日プロジェクト チャンクで学ぶ英会話』も出版されるというが、いったいどうやって、超多忙な春日さんは英語を習得できたのか? ご本人に話を聞いた。

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ーー春日さんがこんなに英語を話せるとは全く知らなかったです。『世界の春日プロジェクト』のロサンゼルスロケでは、ハンバーガーショップで複雑な注文をこなしたり、ハリウッド映画プロデューサーを前に物怖じせず演技披露したり、日本でも海外観光客と英会話をしていました。どうやって英語を習得したんですか?

オードリー春日俊彰さん(以下、春日) 番組のオファーをいただいたとき、NHKの会議室で週1回2時間の英会話レッスンと、毎日30秒の英語動画日記を撮影して、1年後にエルジェルス(※ロサンゼルス)で1人でロケをしろと言われてね。“ほざいているな”と思いましたよ。

 レッスンは「チャンク」という初めて聞くような学習方法だというしね、それだけじゃムリだろうと思って、「学校で習ったような文法の参考書を買ってくれ」と番組ディレクターに頼んだんです。自分で買うのは絶対にイヤだから。それで買ってもらって、5P読んでやめました。難しいんですよ。それで、まあ言われたことだけやれば文句ないだろうって思って、レッスンと動画日記だけをやることにしたんです。

ーーチャンク、たしかに初めて聞く学習法ですね。

春日 チャンクは「言葉の塊」という意味で、「言葉を丸ごと覚えてしまう」という学習法でしてね。たとえば「Thank you」もチャンク。「Good morning」もそう。どちらも、直訳すると不自然だけど、塊になると意味をなすというのが共通点ですな。このチャンクとやらは日常会話に頻出する定型表現として、一度覚えてしまえば相手とスムーズに会話ができるんだとディレクターが言うんですわ。

ーーなるほど~。実際にどんなレッスンをしたんですか?

春日 シチュエーションごとに「もし入国審査に引っかかったら」「もし海外のステーキハウスに行ったら」「もし海外ロケでタクシーに1人で乗ったら」と、それぞれのシチュエーションを想定して、そのときに使いそうなチャンクで会話を進めましてね。その日に覚えたチャンクを翌日以降の英語動画日記で使ったりね。

 実際にステイツ(※アメリカ)にロケに行ったとき、授業で習ったチャンクを使って通じたときは、「コミュニケーションが取れてるな!」と胸が張れましたね。まあ習っていないこと以外は知らないから、それ以上のことは望まないでもらいたいと思っていましたけどね。