■大切なのは強気でいくこと
ーー番組でも現地の人とスムーズに会話していた様子が映っていましたもんね。
春日 でも入国審査のとき、授業で習ったことじゃないことを聞かれて困りましてね。想定外のことを聞かれて、入国できない可能性もあったんですよ。
ーーそんなハプニングが! でも乗り切ったということですね。さきほどお話に出た英語動画日記の効果のほどは?
春日 とにかく面倒くさかったね(笑)。起きてロケに行って帰宅して、という代わり映えのしない毎日なのに、ディレクターからは「もっと派手な画がほしい」と言われたりしてね。VTRで365日分使うわけじゃないのに。使うのはどうせ5本くらいだろうに。でもアタシはちゃんとやったんですよ。そしたら、これが効果があったんです。
一番デカいのが、EnglishをSpeakすることに慣れたんですわ。普通はちょっとこう、EnglishをSpeakする自分に対して違和感があるじゃないですか。でも毎日Speakしているから、春日がMr.Kasugaになることが当たり前になってきたんです。
ーー英語が自然に口から出ていますね。日々の習慣にすることの大切さを実感します。春日さんのようにチャンクを身につけるために、必要なことを教えてください。
春日 まずは実際にチャンクで海外の方と会話をする。そのときに気概を持つこと、ですな。「勉強中だから……」と遠慮がちにいかず、とにかくぶつかる。相手はちゃんと聞く姿勢を持ってくれるから、大丈夫です。
それで会話が成立したときの気持ちよさがね、いいんですよ。「ああ、コミュニケーションって楽しいんだな。もっとしゃべってみたいな」と思えるんです。
ギャラクシー賞をいただきましてね、受賞を知ったときに「そんなわけねえだろう」と思いましたけど、いただけた理由が「春日の強気な姿勢が良かった」とある記事に書いてあったんです。
ーーたしかに番組では、物怖じも躊躇もせずに現地の人と渡り合っていました。
春日 まあさ、TV Program(※番組)だからさ、キャメラが回っているんだから、そら強気でいくだろうよ。通じなくても通じても、キャメラが回っているんだからどうにかなるんですよ。アタシはそれが仕事なんですが、でもそういうことなのかなと思ったんです。100%の状態じゃなくても、強気でいけばいいんです。
ーー春日さんはこれからもチャンクで英会話を楽しめそうですか?
春日 そうだね。コミュニケーションが取れる楽しさ、自分の言いたいことが伝わる喜び、を感じられるのがチャンクの良さだから、これからも使っていきますよ。
ただ正直、「これが英会話のすべてだ」というわけではないんですよ。そんなこと言ったら誇大広告になるから。訴えられたくないしね。チャンクは「英語のコミュニケーションの楽しさを知る、第一歩」といったところですな。ここからもっと学習したい人は、踏み込んだ学習をすれば、より英会話が楽しくなるでしょうな。
春日俊彰(かすが・としあき)
1979年2月9日生まれ、埼玉県出身。B型。お笑い芸人。2000年に、若林正恭とともにお笑いコンビ「オードリー」を結成。『M-1グランプリ2008』で強烈のキャラクターが注目を浴び、一躍人気に。「トゥース」「鬼瓦」をはじめ、人気ギャグ多数。19年4月に、クミさんと結婚した。
書名:『世界の春日プロジェクト チャンクで学ぶ英会話』
著者:NHK「世界の春日プロジェクト」制作班
発売日:8月21日 発行:双葉社
Amazon https://www.amazon.co.jp/dp/4575319007
楽天ブックス https://books.rakuten.co.jp/rb/17894910/
『オードリー春日のトゥースでチャンクな英会話』 NHK Eテレ 毎週土曜 夜8:45 放送中
番組HP:https://www.nhk.jp/p/ts/JMWQKG5244/