■誹謗中傷発覚の後に大会会場でも顔を合わせ……

 今回、弊サイトは、重定選手から誹謗中傷被害を受けた小野寺選手に話を聞いた。誹謗中傷はいつ頃から始まったのだろうか。

「2019年12月頃からです。“代表入りも無理なの気づきませんか? 悪あがきもほどほどに”などのコメントがブログのコメント欄に数回にわたって書き込まれたのです。裁判所を通じて発信者情報開示請求をしたところ、22年5月に投稿者が明らかに。重定選手がコメントを書き込んでいると判明したのです」(小野寺選手)

被害を告白した小野寺選手 ※写真は小野寺選手提供

 重定選手による小野寺選手への誹謗中傷コメントが書き込まれたブログの中身は、支援者への感謝の言葉と選手活動を頑張りますと記載されただけで特別なものではなかったという。情報開示請求がなされ、重定選手が誹謗中傷を繰り返していたことが判明した後となる22年7月には、重定選手と小野寺選手は新潟県内で行なわれたアーチェリー会場で対戦もしている。

「何事も起きていないかのような表情でした。22年の9月、それと昨23年にも重定選手とは対戦をして直接会っていますが、謝罪をされたことはありません。22年の6月には日本身体障害者アーチェリー連盟に重定選手の件を報告しましたが、“私と重定選手が裁判中”であることを理由に連盟には動きがありません」(前同)

 重定選手はなぜ、小野寺選手への誹謗中傷コメントをブログに書き込んだのだろうか。小野寺選手は言う。

「バレないと思ったんだと思います。面と向かって悪口を言うわけでもないですから、匿名の書き込みは精神的な負担も少ないのでしょう。18年には私がの重定選手に勝ったことがあり、そのこともあって心が穏やかでなかったのかもしれません」