■24年は楽曲「しなこワールド」が大ヒットで行列は“ディズニー超え”
いまやSNS総フォロワー数300万人超え、まさに“原宿の顔”となったしなこ。24年に入って、このASMR動画を超えるヒットコンテンツも生み出している。前出のトレンドアナリスト・太田氏が語る。
「24年3月に『しなこワールド』という楽曲で歌手デビュー。ミュージックビデオは2000万回再生を超えていて、このビデオで見せるダンスがとにかく可愛いと大人気。“しなこっこダンス”などと呼ばれ、TikTokやYouTubeを中心に広がっており、あらためてしなこ人気に火が点いています」(太田氏)
そんな人気者を目当てに、『ベビタピトーキョー』では行列が尽きないわけだ。
「あまりの人気ぶりのため、当日お店に誰がいるかはその日の朝に発表。つまり、しなこさんに必ず会えるわけじゃないんです。さらに午前11時開店ですが、その前に整理券が配られ、この整理券を持ってないと入店できません。この整理券を求めて開店前から行列ができるという状況です。
夏休みの時期だと、朝7~8時台には整理券を配り始め、10時になる前に配布終了という日も。整理券によって入店できる時間が違うので、16時台の入店案内だと開店から数えても5時間待ち。“ディズニー超え”の人気と言われるゆえんです」(前同)
『ベビタピ』はもともと女子中高生を中心に人気だったというが、しなこは小学生のファンも多く、「しなこちゃんに会いたい」と子どもにせがまれて親と一緒に来る家族連れも目立つという。
「とくに夏休みなどの連休は地方からしなこさん目当てで来る人たちも多いので、ネット上では『しなこちゃんはいつお店に立つか?』を予想して上京の日程を決めるため情報交換が盛んに行なわれてますよ」(同前)
この7月からは、俳優・神木隆之介(31)ら出演で人気のauの人気CMシリーズ「意識高すぎ!高杉くん」にも出演しているしなこ。原宿駅近くの行列はまだしばらくは日常の光景となりそうだ。
太田まき子
新潟県出身。大学卒業後、広告会社及びマーケティング会社にて女性向け商材のプロモーション、ファッションカルチャーイベントの企画運営、エンタメ系の広報PRなどを担当。現在はフリーランスのPRとして、トレンドのマーケティングやリサーチを行う。