■2万円のコース料理でも…初手の“サプライズ”は危ない

 相手を喜ばせることが目的だとしても、主導権を握ろうとして“サプライズ”を仕掛けるのも危険だという。前出の植草さんが、その理由を解説する。

「たとえば、男性が良かれと思って2万円のコース料理を予約したとしますよね。一見素敵に思えますが、そんなに量を食べきれないとか、好き嫌いがあるなど、勝手に決められたことに不満を抱く女性は結構多いです。

 ただそれは、女性も人間力が足りないんです。最低限、せっかく行動してくれたことに対する感謝はあってしかるべきなのに、一方的に文句を言う。だから恋愛、結婚を望んでいてもうまくいかない方が多いわけですが、デートが次につながらない原因は必ず双方にあることはわかっておいていいと思います」

 植草さんは、「女性は基本的に、“参加したい”生き物」なのだと指摘する。だから多くの女性は、勝手にお店を選ばれたり、メニューを決められたりするのはイヤ。そんな女心をつかむのに重要なのが、“事前に相談する・伝えておく”というひと手間だ。

「大前提として、恋愛に不慣れな人たちはコミュニケーションが鈍いんですよね。本当はお店を決める前に、いくつか選択肢を用意して相手に希望が聞く方がいい。ただそれができない場合で、例えば男性が高層階で夜景がきれいなレストランを予約したなら、事前に“こういうところを予約したよ”とアピールをしたほうがいい。

 ビジネスと同じです。相手はどういう好みなのかを調査して相談し、決定すれば趣旨説明をする。サプライズが通用するのは、互いの好みや生活がある程度わかってきた頃、関係値ができてからです」(前同)