■“察して”は通用しないことを肝に銘じるべき

 言わなくてもわかるでしょ、察してね、というのは、まだ互いをよく知らない相手に対して求めてはいけないーーということか。

「そもそもデート慣れしていない人は、異性との会話は、親や兄弟など家族関係でしかしていないことも多い。家族は生活も一緒ですし、言わなくても顔色を見て察してくれます。ところが他人はそうではありません。お互いに自分の気持ち、考え、意図を言葉に出して話すことが“不幸”を回避する最大の戦略です」(前出の植草さん)

 肝要なのは、自分のスタイルを押しつけず、”相手の意見を聞く“こと。もちろんそれは女性側も同様だと植草さんは言う。

「暑いのに歩かされたとか、高級イタリアンで前菜もなくピザを半分ずつ食べるだけなんてあり得ないなど、女性は苦情を言いがちですが、やはり“察してほしい”は通用しません。相手を思いやり、そのうえで自分はどうして欲しいのかなど、コミュニケーションを重ねることが次のデートへのステップです」(前同)

 不平・不満を抱いているばかりでは埒が明かない。自分が不満を持ったということは、裏返すと自分に足りない部分があった、ということなのかもしれない。

※画像は植草さん提供

植草美幸
千葉県出身、青山学院大学 経済学部卒業。結婚相談所マリーミー代表、恋愛・婚活アドバイザー。1995 年に、アパレル業界に特化した人材派遣会社、株式会社エムエスピーを創業。そこで培われたコーディネート力と実績を活かし、2009 年、結婚相談所マリーミーをスタート。
業界平均 15%と言われる成婚率において、約 80%の高い成婚率(※)を誇り、成婚件数も 1000 件以上を数える。「自分を知ること」「自分の婚活市場価値を知ること」「相手の心理を知ること」の 3 つを軸に、時に辛口で行うアドバイスには定評があり、地方自治体からも恋愛・婚活の専門家として講演依頼を多数受けている他、 報道番組などでも密着されている。 (※) 成婚退会者数÷全体退会者数で算出