ゆるキャラ大国の日本において近年、圧倒的な人気を誇っているのが『ちいかわ』。公式X(旧ツイッター)のフォロワー数は、2023年3月に200万人を突破したのが、24年2月には300万人を突破、同8月には340万人超えと右肩上がりで伸び続けている。
こうした“ちいかわブーム”に触発されたのか、『おぱんちゅうさぎ』『んぽちゃむ』『お文具さん』『チェゴシム』など、続々と他のキャラクターも脚光を浴びているが、いま注目の的となっているのが『エスターバニー』なのだという。
若者文化や流行の最先端に詳しいトレンドアナリストの太田まき子氏が解説する。
「『エスターバニー』は、淡いピンクパープル系の色を基調にした、ポップでガーリーなうさぎのキャラクターです。Z世代総合研究所(Z総研)が24年6月に発表した『Z世代12万人に聞いたネクストトレンド予想』にランクインするなど、若い女性を中心に人気が高まっています。
LA生まれ、10代を日本で過ごした韓国系アメリカ人デザイナーが手がけており、 “LOVE MYSELF,LOVE YOURSELF”をコンセプトに、自己肯定感を高めてくれるセルフラブ系のポジティブなメッセージも支持されています」(太田氏)
『エスターバニー』のマスコットキーホルダーをカバンに付ける若い女子も目立つというが、それ以上に注目されているのが大型の“コラボ案件”が続いていることだ。
「女子中高生に人気のアパレルブランド『SPINNS』とのコラボアイテムが8月から発売されていますが、さらに東京・渋谷のランドマークとして親しまれる『SHIBUYA109』や『109大阪・阿倍野店』とは、施設全体でコラボ。エントランスなど外観に大きくコラボのポップが掲出されていたほか、館内の人気ブランドが限定コラボグッズを展開、そしてコラボカフェを併設したポップアップストアも用意され、若い女子を中心ににぎわっていました」(前同)
ほかにも京都の『河原町オーパ』や福岡の『アミュプラザ博多』など全国各地でポップアップや出張ストアが開かれている『エスターバニー』。さらに驚くのは、24年9月に開業60周年を迎える老舗ホテル『ホテルニューオータニ』とのコラボだ。
「7月19日から9月30日まで提供されるコラボレーションルームは、朝食なしのプランでも1室1名あたり税込み3万9000円から。『エスターバニー』の世界観を表現した“映える”部屋になっているのに加え、他では購入できないオリジナルグッズも付いてきます」(同)