今年も台風が猛威を振るっている。8月29日に鹿児島に上陸した台風10号は、九州新幹線や東海道新幹線が運休するなど交通機関に影響を与えたほか、土砂災害や河川氾濫など大きな被害をもたらした。

「すでに次の台風がフィリピン沖で発生しています。本州に影響はないものの、沖縄県では高波の可能性が。沖縄は台風の通り道になることが多く、湿度の影響から、本州より強い台風が高頻度で通過します」(夕刊紙記者)

 毎年、何度となく強い台風が訪れる沖縄県。台風に苦しめられてきたからこそ、こんな声も。

「上京したときに感じたのは、台風は関東に来る段階でだいぶ弱くなっているな、ということでした」(東京在住の沖縄県出身男性)

 最強レベルの台風と幾度となく対峙してきた沖縄県民の対策の知恵には学ぶことが多いはずだ。

「沖縄県民が対策に本腰を入れるのは24時間営業の地元チェーン『ユニオン』というスーパーが休業してから。ちょっとやそっとの台風では閉まらない最後の砦なので、そこが臨時休業となると県民も焦り始めます。逆に言うと、それまでは特に対策しないんですよね」(前同)

 事前に準備さえしてしまえば、「台風当日はどこか行事気分です」との男性の声に続いて、2016年に『沖縄県住みます芸人』に就任したお笑いコンビ『ありんくりん』のひがりゅうた氏もこう語る。

「本土と違って、コンクリートを使用した家屋なので、防風対策を前日までに済ませて、あとはロウソクを囲んで沖縄のお好み焼き“ヒラヤーチー”をつつく。家族団欒のひとときです」

台風のオトモは郷土料理の〝ヒラヤーチー〟 ※画像はphotoACより
台風のオトモは郷土料理の〝ヒラヤーチー〟 ※画像はphotoACより

 では、事前の準備とはいったいどんなところに注意をしているのか。

「防風対策に養生テープで窓を固定するだけでは足りないので、お父さんたちはベニヤ板を窓に打ち込んだり、ホームセンタ―へ電池、発電機、そしてビールと食料を買い込みに行きます。最終的にはまだ空いている居酒屋に入ってしまいますが(笑)」(前同)