■プロが推すブランド米「パックご飯」は
素人の舌でも、これほどまでに違いが感じられるのだから、プロが推すパックご飯は、さぞやうまかろう。
前出の五ツ星お米マイスターの西島氏にイチオシを聞いた。
まず、ブランド米といえば、「コシヒカリ」や「あきたこまち」などが有名だが、
「どちらも定番人気として不動の地位を保っていますが、お米好きが今注目している2大ブランドといえば、山形県の『つや姫』と北海道の『ゆめぴりか』ですね。どちらも味にブレがなく安定した味ですが、特にゆめぴりかは食べ応えがあって、冷めてもおいしいんです」(前同)
そんな、「ゆめぴりか」が楽しめるのが、株式会社ウーケが提供する『ふんわりごはん』シリーズの「ゆめぴりか」。粒もモチモチとし炊いたご飯と遜色ないお米を味わうことができるという。
また、自分の好みに合った米を探すのもおすすめ。
「ねばりとコシが好きな人には『コシヒカリ』が人気です。特に40代以上の方に多く好まれているイメージですね。
逆に、粒感やアッサリさを求める人におすすめなのが、山形の『雪若丸』や新潟の『新之助』。老若男女が絶賛する秋田の『サキホコレ』がおすすめです」(同)
これらブランド米のパックご飯は、各県の運営する物産館やJAグループ、パックご飯の大手であるアイリスオーヤマのネット通販などでも探すことができる。
「特にアイリスオーヤマは種類も豊富でオススメです。コシヒカリはもちろん、『つや姫』や『ゆめぴりか』、『雪若丸』、『新之助』など様々なブランド米のパックご飯が揃っています。また、“もっちり”“しゃっきり”“甘い”“さっぱり”といった食味チャートもあり、銘柄を選ぶ際に重宝します」(生活情報誌ライター)
■災害時に活躍する「アルファ米」
また、パックごはんは災害時の非常食としても強い味方だ。南海トラフ地震や台風への備えとして、買いだめに走った人も多いだろう。
「パックご飯はレンジで加熱する他、湯煎でもおいしく食べられるので、災害時の非常食としても重宝します。一方、より軽く、より長期保存を求めるなら、アルファ米のレトルトご飯もありますね」(西島氏)
アルファ米は、炊き立てご飯を急速乾燥させてつくる保存食。お湯や水で簡単に炊き立て状態に戻すことができる。
「特に、昔から非常食に注力してきた尾西食品のアルファ米は味もよくておすすめ。味付けご飯ならさらに満足できますね」(前同)
ちなみに、米不足はいつ解消されるのだろうか。西島氏は不安に駆られる必要はないと断言する。
「今年の新米もありますし、そう遠くない未来に解消されるはずです。価格はすぐには戻らないかもしれませんが、今よりは落ち着くでしょう。さらに、米不足を受け、農家や研究所は新しいブランド米の開発や作出量増加に力を入れるはずです。パックご飯にもアレルギーや腎臓病の方向けなど、さらに種類の増加が見込まれますね」(同)
慌ただしい朝や、万が一の時に便利なパックご飯。米不足を逆手にとって、いろいろな種類を食べ比べてみては。
西島豊造
北里大学獣医畜産学部畜産土木工学科卒業後、財団法人北海道農業近代化コンサルタント(現:一般財団法人北海道農業近代化技術センター:農業土木コンサルタント)に勤務。その後、1988年9月に、家業の米屋「株式会社鈴延商店」を継ぐ。五ツ星お米マイスターの資格を持ち、新しいお米の時代を作っていきたいという考え方から、独自のプロジェクトを作り地域ブランド米作りと地域活性化を目指す。また、お米のソムリエ、お米博士として、新聞、テレビ、ラジオ、雑誌などに多数出演している。