「Amazonで注文したものが、勝手に返品されたことになっていて……」
困惑気味に話すのは、都内在住の女性・Nさん(40代)である。
人々の日々の生活を便利に、そして豊かにするAmazonだが、一方で問題視されるのは年々悪化する“配送の質”だ。在宅なのに不在通知を入れられる、到着予定日に商品が届かない、勝手に置き配にされるなど、その種類はさまざまだが、ここにきて「注文者が返品手続きをしていないのに、返品扱いになった」というケースが浮上している。背景に透けて見えるのは、配送業者のキャパオーバーだ。
前出のNさんによれば、「いったんクレジットカードで決済して発送通知メールもくるのに、その後自分の預かり知らないところで注文品が返品になることが続いた」のだという。
時系列を追ってみる。まずNさんは8月中旬から下旬にかけて、日用品などを何回かに分けて複数点注文した。到着目安はいずれも2~3日だったが、そのうち8月22日~25日の間に注文した3点が9月になっても届かない。特に急ぐものでもなかったうえ、Amazonでは8月29日~9月4日まで「スマイルSALE 季節先取り」と題したセールを行なっていたため、Nさんは「セールでいろいろ買う人も多いだろうし、運ぶものがたくさんあるんだろうな」とのんびり構えていたそうだ。
そんなNさんが異変を感じたきっかけは、9月5日に届いた「返金の確認」という一通のメールである。
「突然『返金の確認』というメールが届いたことで、注文したものが返品され、決済も返金手続きがとられていることを知りました。在庫が確保できなかったのかなとも考えたのですが、それならそもそも発送通知も送られてこないはず。不思議に思っているところへ、その日さらに2件の『返金の確認』メールが届いたのです」(前同)
身に覚えのない返品手続き。乗っ取り被害かもしれないと気味悪くなったNさんは、Amazonに問い合わせた。